全国
未来の日本人は「尾張津島天王祭」を見れるのだろうか
はじめに 津島市は、名古屋市の西16㎞にある古い歴史をもつ約6万人のまちだ。600年前から伝えられる「尾張津島天王祭」(以下、津島天王祭)は「山・鉾・屋台行事」のユネ...
城下町三重県松阪市の年中行事、氏郷まつりから見える地域の伝統文化の継承のありかた
1. 基本データと歴史的背景 ・氏郷まつり開催エリアは松坂城趾および城下町である市街地となる(註1)。 ・城跡は国史跡、日本100名城に指定されている。 ・城趾から...
中野区神明氷川神社の事例を通じて考える、日本の信仰文化と氷川神社
神道は、キリスト教や仏教のようなシンボルが存在しない一方で、地域の氏神として古くから祀られ、各地に大小ざまざまな神社が存在している。 その中で氷川神社は関東を...
川越まつり 〜次世代への継承〜
1.はじめに 埼玉県川越市で、毎年10月第3日曜日とその前日に行われる「川越まつり」。国内外から多くの観光客が訪れる山車行事の祭りである。その祭りであるが、戦時中...
笹巻きの製造技術と文化を次世代へ 〜これからの継承のあり方とは〜
はじめに 山形県の庄内地方にある鶴岡市(註1)は、多様な自然環境に恵まれ、1400年以上の歴史を持つ出羽三山の精進料理、多くの在来作物、祭りや行事に息づく行事食な...
『上溝夏祭り』 地域でつくる持続可能な継承のかたち
はじめに 神奈川県相模原市中央区上溝地区で毎年7月に開催される「上溝夏祭り」は江戸時代から続く伝統のある夏祭りである(1)。柳田國男は、祭司と氏子によって行われ...
群馬県桐生市「桐生八木節まつり」 -桐生祇園祭の継承と八木節踊りの役割-
1. はじめに 群馬県桐生市の桐生八木節まつりは、毎年8月に開催される桐生祇園祭を起源とした祭りイベントであり、かつて織物市が立っていた本町一丁目から六丁目を中心...
いかなごのくぎ煮 −郷土料理の継承(現在地と今後) −
はじめに 筆者が住む兵庫県神戸市の食文化の一つに「いかなごのくぎ煮」がある(図1)。毎年、春の訪れを知らせてくれる郷土料理であるが、近年、いかなごの漁獲量減少は...
北海道に残る明治政府が建てた日本最古の木造ホテル「豊平館」~時代と共存する文化財~
はじめに 札幌市の中心部の南に位置し、緑に囲まれた中島公園内には、淡い水色の屋根と白い壁でひときわ目立つ瀟灑な洋館「札幌市豊平館」がある(資料1-1)。その歴史は...
広島お好み焼き店にある「待たせる空間」の系譜
はじめに 水で溶いた小麦粉を鉄板に薄く広げてクレープ状の生地をつくる。その上に大量のキャベツとともに、もやし、天かす、豚バラ肉といった具材を重ねて全体を裏返...