愛知

阿部 佳代

「子ども造形パラダイス」―記憶財産に込められた可能性

はじめに 「子ども造形パラダイス(以下「造パラ」と表記)」は、愛知県豊橋市で開催される、造形作品の野外展示の名称である。多くの豊橋出身者は、小中学生の時に作品...

青野 賢次

豊橋市まちなか図書館の優れたデザインと、設備計画策定のプロセスに関する考察

1.はじめに 豊橋市まちなか図書館は愛知県豊橋市の駅前の、複合施設内にある図書館である。この図書館は地域の多目的施設として活用できるよう、地域住民の意見やニー...

亀山 直人

ひとを育て、まちを育てる「杜の宮市」— 次世代の文化とコミュニティを担う381artist —

はじめに 愛知県一宮市は、かつて「繊維のまち」として全国的に有名であった(1)。しかし時代とともに主力産業である繊維産業は縮小し[資1]、一宮市の中心市街地は活気が...

中窪 浩美

次世代につなぐ持続可能な地域づくりに向けて ~「ノリタケの森」を中心に~

1.はじめに 今回取り上げる地域(則武新町3丁目(別添地図))は、名古屋市西区南西部に位置し、世界最大級の高級陶磁器メーカー株式会社ノリタケカンパニーリミテド...

山本 沙愛

時間の流れが価値へと変わる「牛川の渡し船」-小さな船が担う未来への役割-

はじめに 日本では古くから人々は馬や船を移動手段としてきた。しかし長い時を経て、現代では自動車や電車が人々の足となった。川には橋が架けられ、時代にそぐわない渡...

小島 緩実

蒲郡市で栄えた三河木綿―消えゆく伝統を継承するために

はじめに 愛知県蒲郡市には、「三河木綿」と呼ばれる、美しい縞模様の木綿が存在する。しかし、その存在はあまり知られておらず、蒲郡市に在住している人であっても「名...

水野 誠

陶都文芸復興への架け橋となるか-瀬戸ノベルティ文化保存研究会の活動-

はじめに 「せともの」の語源といわれる愛知県瀬戸市には、ノベルティ(資料1)の興隆期があった。「1960年代には瀬戸のノベルティ・メーカーは300社を越え、全国ノベル...

藤川 美樹

愛知県北設楽郡に伝わる田峯田楽と歌舞伎奉納 ― 400年前の思いを伝える民俗芸能

1.愛知県北設楽郡の田峯田楽と歌舞伎奉納:概要と歴史的背景 愛知県の北東部、長野県と静岡県との県境にある北設楽郡。その南端に位置する設楽町は標高1000m級の山々に...

服部 真由子

揚輝荘〜文化財としての価値と時代に流されないために大切なこと〜

揚輝荘は、名古屋の近代数奇者が建てた別邸である。ベンガラ色の山荘風迎賓館や池に浮かぶ優雅な橋、池泉回遊式の庭などを持つ。街の喧騒をよそに、静かな庭園や建物を楽...

石黒 秀和

農村舞台・寶榮座を活かした、新たな地域づくりへの挑戦 -農村舞台寶榮座協議会の取り組みから考える-

はじめに 愛知県豊田市の紅葉の名勝・香嵐渓から東へ5キロほど入った山間の小さな集落に農村舞台(註1)・寶榮座はある(資料1)。人口減少・高齢化の進む現在の日本社会。...