中部

望月 美貴子

伝説が守る伝統と景観 ―三保松原―

1. はじめに 全国に数ある羽衣伝説の地のひとつ、三保松原(みほのまつばら)(資料1 以下数字)は富士山の世界遺産登録で俄かに注目を集めたが、その以前より約40年...

岩崎 久子

碌山美術館 Rokuzan Art Museum -草創期建築群の空間造形とその担い手-

はじめに 北アルプスの麓、安曇野に位置する碌山美術館(資1)は、日本近代彫刻の先駆者とされる彫刻家・荻原守衛(以下、碌山とする)(1879~1910)の現存する彫刻作品15点...

阿部 佳代

「子ども造形パラダイス」―記憶財産に込められた可能性

はじめに 「子ども造形パラダイス(以下「造パラ」と表記)」は、愛知県豊橋市で開催される、造形作品の野外展示の名称である。多くの豊橋出身者は、小中学生の時に作品...

青野 賢次

豊橋市まちなか図書館の優れたデザインと、設備計画策定のプロセスに関する考察

1.はじめに 豊橋市まちなか図書館は愛知県豊橋市の駅前の、複合施設内にある図書館である。この図書館は地域の多目的施設として活用できるよう、地域住民の意見やニー...

石川 操

日本の古窯・越前焼とその変わらぬ姿勢

はじめに: 日本の中世古窯は数多く発見されているが、現代まで生産が続いているのは「瀬戸・常滑・信楽・丹波・備前・越前」の日本六古窯と言われる窯である。六古窯と...

亀山 直人

ひとを育て、まちを育てる「杜の宮市」— 次世代の文化とコミュニティを担う381artist —

はじめに 愛知県一宮市は、かつて「繊維のまち」として全国的に有名であった(1)。しかし時代とともに主力産業である繊維産業は縮小し[資1]、一宮市の中心市街地は活気が...

藤田 裕也

沼垂(ぬったり)地域の歴史的背景を栄枯盛衰の視点から再評価する

はじめに 筆者が居住する新潟市には沼垂(ぬったり)という地域がある。この地域は近年、注目施設をまとめて沼垂エリアとして括られている(1)。近隣に住む筆者にとっ...

中窪 浩美

次世代につなぐ持続可能な地域づくりに向けて ~「ノリタケの森」を中心に~

1.はじめに 今回取り上げる地域(則武新町3丁目(別添地図))は、名古屋市西区南西部に位置し、世界最大級の高級陶磁器メーカー株式会社ノリタケカンパニーリミテド...

樋熊 一浩

「笹山じょうもん市」 縄文の息吹を共有した地域住民による手づくりイベントの展望

はじめに 新潟県を流れる信濃川中流域では、縄文時代の火焔型土器が多数出土する。中でも十日町市中条地区に所在する笹山遺跡から発掘された火焔型土器は、縄文時代の土...

岡本 茂樹

障害者アート支援 NPO ココペリについて

富山県高岡市古国府にあるアートNPO工房ココペリ。この施設は富山県障害者芸術活動支援センター、ばーと◎とやまの活動の一つで、アール・ブリュットを旨とする高岡支援学...