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民俗芸能の伝承に関わる一考察 ―奈良市上深川・八柱神社の神事芸能「題目立」を通して―
昨今の日本社会において頻繁に聞かれる言葉に「絆」「繋がる」などがある。これらの言葉は、人と人のつながりを意味する場面に使われることが多い。これは、翻ってわが国...
江戸城内郭 ―人びとを触発し、みちびく日本最大の城郭―
はじめに 江戸時代の城とは、藩の領主が居住し、政をおこなう場所であった。領民は、容易に入ることが許されず、天守や櫓をながめ畏敬の念を抱いて暮らしていた。将軍の...
二十三夜講と二十三夜塔は「子ども食堂」に通じる
1)序章 私はほぼ毎日夜の散歩を欠かさず行っている。夜の散歩は月が出る時は月を見るのが楽しみである。特に満月の夜は一番の楽しみで、満月の景色を撮ってSNSに投稿を...
『倶利伽羅龍王伝説』にみる新しい伝承のあり方
石川県河北郡にある高野山真言宗別格本山倶利迦羅山不動寺(以下、倶利迦羅不動寺と略)には倶利伽羅龍王伝説の伝承がある。(註1) 2021年4月には倶利伽羅龍王伝説を現代風に...
蒲郡市で栄えた三河木綿―消えゆく伝統を継承するために
はじめに 愛知県蒲郡市には、「三河木綿」と呼ばれる、美しい縞模様の木綿が存在する。しかし、その存在はあまり知られておらず、蒲郡市に在住している人であっても「名...
「大黒様のお歳夜」 山形県庄内地方に残る伝統行事 ~文化の継承~
はじめに 山形県の北部、日本海側に位置する庄内地方に伝わり、毎年12月9日に行われる「大黒様のお歳夜」における伝統行事の文化的価値について考察し、その課題と展望に...
筑波山地方の伝統芸能「ガマの油売り口上」の歴史と伝承
1. はじめに ガマの油売り口上は、茨城県筑波山地方の名物として知られる伝統芸能であり、現在、茨城県つくば市の地域文化財に認定されている。 本稿では、江戸時代に始...
青森県津軽地方の「こぎん刺し」―農民女性の知恵と工夫が繋ぐもの
はじめに 藍染の麻の野良着に白い木綿糸でびっしりと刺された、緻密で複雑な幾何学模様が特徴の「こぎん刺し」は、青森県津軽地方の一部に伝わる刺し子(刺繡)の一種で...
伝統行事「力石総社」の復活と伝承
はじめに 岡山県総社市の歴史は古く律令制の下、国司という官僚が中央から派遣され各国の支配にあたるようになり国を統治するほか祭祀と神社管理も重要な仕事であったが...
南部菱刺し ー厳しい冬を支えた美しい技ー
はじめに 南部菱刺しは青森県の南部地方に伝わる刺子であり、庄内刺子、こぎん刺しとともに日本三大刺子のひとつである。農家の女性たちの手で生み出され、受け継がれる...