全国

江藤 徳夫

ワンドが創る淀川の景観

1.はじめに 大阪平野を流域とする淀川は治水・利水・利用・環境に対応した改修工事により中流下流 域は全域において人手が加わっている。 木津川、宇治川、桂川の三川...

梶原 照明

「聴竹居」自然エネルギーを生かした環境共生住宅の魅力

はじめに 「聴竹居」は京都帝国大学教授・建築家の藤井厚二(1888~1938)の5回目の自邸として建てられた。天下分け目の合戦で有名な天王山を背後に桂・宇治...

奥山 貞三

新宿ゴールデン街の過去・現在・未来

1.はじめに 新宿ゴールデン街は、第二次世界大戦後に建てられた木造長屋建ての店舗が、狭い路地をはさんでマッチ箱のように並んでいる。ケヴィン・リンチの『都市の...

細谷 リノ

年中行事を継承するために―千葉県大網白里市池田上谷津のえびす[1]講の場合

はじめに 筆者は、地域に伝わる年中行事が存在しない団地のようないわゆる新興住宅地で生活してきた。本学で地域に根差す年中行事等について学び関心を持つようになった...

鴇田 一章

自然へ還りつつある島『猿島』(神奈川県横須賀市猿島 文化資産評価報告書)

はじめに 「猿島」とは神奈川県横須賀市に所在する東京湾最大の自然島である。 かつて旧陸・海軍の要塞と使用され、一般人の立ち入りが制限されていた。そのため豊富な...

籔内 しずか

宮城県仙台市における震災の記憶の伝承活動のデザインについて〜100年後、1000年後まで語り継がれるために〜

1 はじめに 宮城県仙台市における震災記憶の伝承活動について述べる。 (1)所在地 宮城県仙台市 (2)震災の記憶の伝承手法について 震災時の記録の朗読、本人語り...

鍬初 梨紗

日本の伝統をデザインする─京都・上羽絵惣における事例の考察─

はじめに 京都市下京区に店を構える上羽絵惣株式会社(以下、上羽絵惣)は、江戸時代から260年以上続く、現存する日本最古の絵具屋である[図1]。歴史ある絵具屋は現在、...

寺一 博雄

東京都庭園美術館にあるアール・デコの館「旧朝香宮邸」が問いかけること

1.はじめに アール・ヌーボー、アール・デコ、そしてモダニズムへと変化する19世紀から20世紀初頭の建築、及び室内装飾において、短い期間に世界で花開いたアール...

田島 奈々

半島の突端から伝える「またいちの塩」と塩づくり

1.はじめに 福岡県糸島市、糸島半島の突端に在る「工房とったん」(図1)では、天然塩「またいちの塩」がつくられている。本稿では、「またいちの塩」の展開について、塩と...

後藤 直幸

『神長官守矢資料館』 自然と建築の一体化が生む空間  藤森ワールドの原点

はじめに、 白大理石の床と漆喰の壁、トップライトからの自然光が織りなす白い空間、加えて世界的にも珍しい靴を脱いで作品を楽しむ秋野不矩美術館。どんぐり帽子の芝棟...