全国
いにしえを伝え続ける奈良の固形墨の継続と可能性
はじめに 610年に日本に伝えられ、朝廷の置かれた明日香で始まった墨造りは、遷都(1)とともに奈良に伝わり、都が京都(2)に移ってからも奈良に留まっている。本稿では...
初黄・日ノ出町地区のアートによるまちの再生からみる~にぎわいのデザイン~
はじめに 横浜市中区初黄・日ノ出町地区(通称黄金町、以下黄金町)は、かつては違法売買春の街であった。この地域が短い期間で「違法売買春の街」から「アートのまち」...
Ayalis in Motionの作品を通して考える日本におけるコンテンポラリー・ダンスの展望
1.はじめに 20世紀前半にアメリカのイザドラ・ダンカン(1877~1927)やマーサ・グレアム(1894~1991)らによって、クラシック・バレエとはまったく異なる体系の「モ...
アブダビの街に見られるイスラム幾何学文様
アラブ首長国連邦(以下UAE)の首都アブダビの街ではさまざまな構造物がイスラム幾何学文様で装飾されているのを目にする。その範囲は特に宗教的な施設に限らず、普段の生...
伊那の伝統「昆虫食」が秘める、現代に必要な可能性
長野県南部の伊那谷(いなだに)と呼ばれる、天竜川に沿って南北に伸びる盆地一帯では、昆虫食が今も根付いている。その中から「イナゴ(コバネイナゴ)」「蜂の子(クロ...
「桐生祇園祭」における「四丁目鉾」について
1 はじめに 本稿では、群馬県桐生市の「桐生祇園祭」にて巡行する「四丁目鉾」が、現代の環境下においてどのような経緯で再び巡行することになったのか。また、現代にど...
伝統工芸士の伝統×デジタルとの関わり方
1. はじめに 京都は、日本の伝統工芸にとって重要な場所だ。京都は古くから織物や漆、技法などの技術を磨いてきた地域であり、その美しい伝統工芸は世界的にも知られて...
人が集まる場所 ー京都、「駒井家住宅 駒井卓・静江記念館」の魅力ー
1.はじめに 心地いい空間に人が集まる。私が「駒井家住宅 駒井卓・静江記念館」を初めて訪れたのは1年ほど前。95年も前から建つ住宅が今もなお丁寧に保存されている...
小江戸佐原の町並みと佐原の大祭~伝統を活かした観光まちづくり~
千葉県香取市(註1)の小江戸と呼ばれる佐原にある「江戸優り」といわれるほど栄えた当時の面影を残す「佐原の町並み」(国選定重要伝統的建造物群保存地区)と約300年の...
「そらからのまなざし」と「そらへのまなざし」―『とくしまドローン紀行 そらたび』がもたらす芸術空間の展開―
(1)『とくしまドローン紀行 そらたび』(以下、『そらたび』)について 『そらたび』は、徳島県のケーブルテレビであるテレビトクシマで配信されている番組である(註...