全国
風致協会が守り、演出する〜都内の名勝「洗足池」の四季
東京都大田区、東急池上線洗足池駅前に広がる緑と水辺。「洗足池」は日蓮聖人(1222~1282)や勝海舟(1823~1899)といった歴史上の人物とも繋がりが深く、歌川広重(1797~1858)...
NISSHA本館 ―明治期煉瓦造建築の保存と活用-
はじめに 明治期の京都では、近代化を目指していくつかの紡績工場がつくられた。[註1]「京都綿ネル株式会社」(以下、京都綿ネル)の煉瓦造建築群は、現在NISSHA株式会...
お地蔵さんのあるまち京都~小さな石仏とその祠はまちの姿にどのような影響を与えているか~
筆者の住む京都市は多くの観光客が訪れる町である。2023年は4年ぶりに多くの観光客が戻ってきた。(注1)人々は観光地として有名どころの金閣寺や清水寺、嵯峨野嵐山...
水田のない街の『南山田の虫送り』
はじめに 私は芸術教養講義7の『御霊信仰』(1)にある「虫送り」を履修した時、私の暮らしている横浜市都筑区港北ニュータウンの隣町(2)で「南山田の虫送り」が行われ...
江戸時代の土木遺産:「見沼代用水」と「見沼通船堀」 (みぬま だいようすい)と(みぬま つうせんぼり)
見沼たんぼ(資料1、2、3、4)は関東平野中央(図1)の大宮台地の谷戸にある。台地との境の西縁(にしべり)と東縁(ひがしべり)を流れる見沼代用水と、斜面林や神社林とから...
「坂のまち、尾道」〜美しい街並みと景観〜
1.はじめに 尾道は、広島県に位置する美しい港町であり、その風景や文化的な価値から、日本遺産に認定されることとなった魅力的な地域である[資料1]。本稿では尾道市の...
石碑が語る飢饉への二人の対応とそこから分かる継承される歴史の魅力
1【はじめに】 江戸時代の南部藩管内では冷害による凶作のために飢饉が多発した。この時代を生きた二人はどのように対応したのかを調査を行う。一人は僧侶の鞭牛(1710-8...
芸術祭で地域イノベーション~亀山トリエンナーレの可能性~
はじめに 日本はもとより世界中で行われている芸術祭(1)は現代アートを主な内容とする展示会である。海外では旬のアーティストを紹介することを目的として開催されてき...
川に景観と人をよび戻す多自然川づくり方式で、「いたち川」はどう変わったかー横浜市栄区「いたち川」
(1)はじめに 本稿では神奈川県横浜市栄区に流れる「いたち川」を取り上げる。このいたち川は、1960年頃には緑がひろがり田んぼも多くあったが、1970年頃から都市化が...
―後世に残す登呂遺跡の意義と課題―
1. 基本データと歴史的背景 1-1. はじめに 古代の遺跡が出土したのち、発掘調査後、公園施設として活用される場合は多々あるが、実際に遺跡を知ってもらう役割を果たせ...