関東

宮本 実枝

遠き地で継承される地方巡礼 ―東葛印旛大師巡拝にみる信仰と非日常性―

はじめに 千葉県北部では四国八十八ヶ所巡礼を模した、地方巡礼・新四国巡礼と称される東葛印旛大師巡拝が毎年5月に四つの市(柏・白井・鎌ケ谷・松戸)にまたがり行わ...

西田 耕治

鎌倉彫の造形美に宿る日本的精神                  ― 伝統工芸の継承と創造的展開 ―

はじめに 本稿は、神奈川県鎌倉市を代表する伝統工芸・鎌倉彫を文化資産として総合的に評価することを目的とする。鎌倉彫は、中世鎌倉の仏教文化を背景に成立し、木彫と...

越野 景子

品質にこだわるモノづくりが生み出す循環の力 ── 松山油脂の取り組み

はじめに 東京都墨田区に本社のある「松山油脂株式会社」は、社員15人の小さな石けん工場から30年でグループ売上高が100億円を超えたことで、最近多くのメディアに取り上...

清水 みゆき

── 龍ケ崎の「撞舞」──  利根川水系の舟運により栄えた町で継承される伝統芸能

1.基本データ 1-1.はじめに 私が住む茨城県龍ケ崎市では毎年、7月の下旬に上町八坂神社の祇園祭が行われ、その最終日の夕刻に根町の撞舞通りで「撞舞」(つくまい)が披...

林 陽子

熊野比丘尼と語りの力―房総半島に根づいた海からの女性宗教者信仰

はじめに 千葉県に住む私は、房総半島各地に点在する熊野神社系の存在に以前から関心を持っていた。 なぜ、紀伊半島から遠く離れたこの地にまで熊野信仰が広がったの...

渡邉 佳彦

無形民俗文化財・相模人形芝居の保存活動

1. はじめに 相模人形芝居とは、江戸時代中期から続く神奈川県の郷土芸能であり、3人遣い(註1)の人形芝居である。現在は県内に5カ所の人形芝居が存在しているが、そ...

中原 千秋

牛久河童文化の歴史、そして未来へ ―「牛久沼河童伝説」から「小川芋銭の河童図」、「うしくかっぱ祭り」まで牛久市民は河童好きー

はじめに 日本の多くの地域に河童伝説があるが、茨城県牛久市も河童伝説のある地域の一つである。牛久市といえば河童といわれるほど、市内のいたるところで河童に関連す...

河野 美鈴

ヒアシンスハウスと別所沼公園―若き詩人が夢見た週末住宅のある風景―

はじめに 「ガラス窓の向うで 朝が 小鳥とダンスしています お天気のよい青い空」(立原道造 手製詩集『さふらん』より)(註1) 《ヒアシンスハウス》(以下「Hハ...

岡村 英樹

地域寺院に息づく記録文化ー長徳寺「寒松日暦」とキリシタン救出劇をめぐる物語性について

1. 基本データと歴史的背景 1.1. 寒松日暦(かんしょうにちれき)と龍派禅珠(りゅうはぜんしゅ) 「寒松日暦」は、臨済宗建長寺派の長徳寺(埼玉県川口市)住持で...

宮前 浩

町中が役者「小鹿野歌舞伎」 歴史が辿った道のり

1 基本データと歴史的背景 昔から秩父へ通ずる主要道は「秩父往還」と総称され様々な人々の行き来があったため文化交流も盛んであった。「江戸の文化の吹きだまり」な...