関東

佐々木 照久

宇津救命丸の歴史と宇津家の願い ~栃木県高根沢町~

1.はじめに 宇津(うつ)家は、400年以上前に現在の宇都宮市郊外の高根沢町で帰農した初代宇津権右衛門が「地域の人々が健康で安心に暮らせる」ことを願い、「金匱[註...

馬場 一誠

まちの実験広場「HELLO GARDEN」

1、はじめに 千葉市の西千葉エリアに「HELLO GARDEN」はある。すべて屋外で、屋根も壁もなく、半分は椅子やテーブルなどが置かれたフリースペースで、残りは農園だ。普...

嶋内 艶子

埼玉県飯能市における「西川材」存続へのソーシャルデザイン

はじめに 埼玉県飯能市は市域の約75%を森林が占めており、長い林業の歴史がある。豊かな森林と人との共生によって、人々の暮らしや文化・歴史・産業が育まれてきた。飯...

岡田 典子

中目黒桜まつりが生み出す自律分散型ネットワーク――桜と地域文化が織りなす寛容なまちの形成――

はじめに 東京都目黒区の中目黒は、古くからの住宅街と自然環境を保ちながらも、創造的な文化の発信地として独自の進化を遂げてきた。このまちの象徴的なイベントである...

中村 智絵美

障害福祉×デザインの協働チーム想造楽工――あらゆる属性・枠を超えた協働のデザイン――

1.はじめに 想造楽工(そうぞうがっこう)のプロダクトは、宮島依子がディレクション・デザインをおこない、障害のある人たちが絵の制作を担う。ユーモアのある伸びやか...

河村 禎二

ゆるやかな都市祭礼を持続させるもの〜雑司が谷鬼子母神御会式の考察〜

はじめに 都市の祭礼には、どのような特質があるのか。稲葉陽二は、村の祭礼と都市祭礼との違いとして、「自発的なつながり」「ほどよい閉鎖性」「定時性」の3点をあげ...

小林 和香子

茶の湯と現代教養についての分析 〜リスキリングから見直される茶室空間のリベラルアーツ〜

はじめに 水戸市中央部にある千波湖を眺める偕楽園内に位置する、歴史的建築物の一つである好文亭[1]。水戸藩第九代藩主、徳川斉昭[2]によって設計された武士の風格漂う...

大和田 勝男

幕末の開港後、横浜は漆器の特産地であったことの意味を探る。

1. はじめに 先ごろ開かれた「近代輸出漆器に関する展覧会」(註1)では、横浜の開港後、静岡(駿河)および会津など各地で作られた漆器家具が横浜から輸出されていたこ...

悴田 怜子

伝統をつなぐ新たな特産品〜里見梨、梨栽培150年の歴史と文化の継承に向けて〜

はじめに 群馬県高崎市下里見町は恵まれた風土を生かし果樹栽培が盛んな地域だ【資料1】。昨今は気候変動による温暖化により自然環境が変わりつつあり、従来通りの手法で...

石井 雪乃

群馬県藤岡市の各地で受け継がれる道祖神祭りについて:柔軟で多様な開催・継承のあり方

1 はじめに 群馬県藤岡市の各地に伝わる年中行事「道祖神祭り」とその継承を考える。「道祖神(ドーソジン)」の名で定着している年中行事だが、他の道祖神信仰と区別...