近畿

小澤 晴枝

熊野古道の次世代につなぐ観光地のつくり方―「二つの道の巡礼者」の考察から

はじめに 観光庁は、2030年までに訪日外国人を6000万人、地方での外国人延べ宿泊者数を1億3000万人泊にする計画を立てている(1)。こうしたなか、近年「オーバーツーリ...

細見 昌代

祇園祭山鉾保存会の現状とその課題 ―綾傘鉾と岩戸山の保存会の比較を通して―

祇園祭の起源は諸説あるが、『祇園社本縁禄』 (注1) によると貞観11年 (869) 神泉苑において鉾66本を建て、朝廷主催の鎮魂儀礼 「御霊会」を行った (注2) の...

御古 真美

「Din Don」からみる日本の音風景

1 Din Donとは Din Donとは、兵庫県神戸市のベイエリアにある「神戸ハーバーランドumie」(以下「umie」)のセンターストリートに設置されている、アメリカの彫刻家ジョ...

山本 弥生

芸術家の世界観を体感する「河井寛次郎記念館」

1 はじめに 日本にはさまざまな美術館が1,069館もあり(1)、中にはひとりの作家に焦点をあて、アトリエや住居を活用して作品や資料、愛用品などを展示し、作家の世界...

増田 宏枝

古から未来へ、薬草の「時」を紡ぐ - 森野旧薬園

1)はじめに 奈良県宇陀市の松山地区に足を踏み入れると、古からの「時」の流れが全身に迫る。水路の心地よい音に歩みを止め、流れを見つめていると、悠久の「時」に溶...

平松 宏正

国史跡として蘇った中世山城 飯盛城跡のこれから ―まちのトポスになるためのヒントを探るー

1. はじめに 大阪の東に位置する大阪府四條畷市と大東市にまたがる飯盛山に現存する「飯盛城跡」が、2021年10月11日、両市にとって初の国史跡に指定された。 本稿では、...

石谷 和彦

「Kobe INK物語」-ボトルインクでの地域連携と芸術性の評価-

はじめに 人間は外部刺激である色によって、感情が左右されることが多くある。例えば青色では食欲が失せたり、犯罪抑止ができたり、あるいは赤色では興奮状態にさせたり...

鴫原 宏一

西坂本一乗寺の信仰

【西坂本一乗寺】 京都府京都市左京区北白川の京都芸術大学から約5分北へ歩くと一乗寺地区がある。古くは天台宗延暦寺の登り口として西に在ることから西の坂の下、西坂本...

川越 敦子

彦根城周辺の登録有形文化財を守るかたち

Ⅰはじめに 2020年からのコロナ禍の影響で彦根城周辺の観光事業も低迷している。このような状況の中で、彦根城周辺に点在する登録有形文化財の保護も厳しいものになってい...

石山 節子

東大阪文化創造館の人が集い憩うピロティ—視線で変わる居心地

1はじめに コロナ感染症により世界的規模で仕事や学びのシーンに変化があった。おそらくこの流れは発展しこそすれ戻ることはないだろう。そんななかでちょうどオープンし...