中部

服部 真由子

揚輝荘〜文化財としての価値と時代に流されないために大切なこと〜

揚輝荘は、名古屋の近代数奇者が建てた別邸である。ベンガラ色の山荘風迎賓館や池に浮かぶ優雅な橋、池泉回遊式の庭などを持つ。街の喧騒をよそに、静かな庭園や建物を楽...

仲野 勲

福井駅前電車通り北地区の再開発事業からみる「ヒト」が都市景観に与える力

1.はじめに 福井県では、2024年春に予定されている北陸新幹線の福井県内延伸開業を控えており、県内のあちらこちらで新幹線建設工事が進んでいる。新幹線の高架橋...

石黒 秀和

農村舞台・寶榮座を活かした、新たな地域づくりへの挑戦 -農村舞台寶榮座協議会の取り組みから考える-

はじめに 愛知県豊田市の紅葉の名勝・香嵐渓から東へ5キロほど入った山間の小さな集落に農村舞台(註1)・寶榮座はある(資料1)。人口減少・高齢化の進む現在の日本社会。...

矢部 恵子

NPO法人 COOL KANAZAWA実行委員会 理事長 総合ディレクター岡本恭子氏による現代的な茶道様式への挑戦

はじめに 伝統文化を後世に継承することは大切であり、そして難しいことでもある。 生活様式の欧米化や人口減少を避けられない日本の課題だ。 茶道は日本が世界に誇る...

大八木 亮

無言館 ~今を生きる私たちへの課題~

長野県上田市郊外。小高い丘の上に建つ「無言館」(図1)は1997年に開館した。太平洋戦争などで亡くなった画学生の作品を展示した美術館であり窪島誠一郎(1941-)の私設...

高地 伸明

片田舎の小さなイタリアンカフェ『Cafe J-Road』が守り抜いたコト

1.はじめに Cafe J-Road[1]は1994年3月24日に石川県七尾市の七尾城跡へ通じる県道177号城山線沿いにオープンした。オーナーである森山仁氏は「もっと、七尾城を世間に...

山田 雅江

「越中福野夜高祭」伝統の継承 ―夜高行燈に灯る復興の燈―

はじめに 富山県砺波平野の散居村には、神事としての夜高祭りと五穀豊穣・豊年満作を願った田祭りとしての夜高祭りがある。前者の夜高祭りは、福野神明社春季祭礼の一つ...

穂谷 千春

上田城跡公園ー市民とともに歩む公園ー 

上田城跡公園は、長野県上田市・JR北陸新幹線上田駅から徒歩15分ほどの場所に位置する公園である。 上田市は長野県東部に位置し、県内では長野市・松本市につぐ3番目の規...

原 隆一

伊豆市八岳地区の「わさびの郷」づくりにみる景観形成

1 静岡県伊豆市八岳地区の現状(基本データ) 伊豆市は、伊豆半島の中央部に位置し、旧修善寺町、旧中伊豆町、旧天城湯ヶ島町及び旧土肥町の4町が合併して出来上がった...

加藤 えり子

名古屋市「鶴舞公園」~公園デザインに込められた近代都市化への思い

1.はじめに 「鶴舞(つるま)公園」(1)は、1909年(明治42)に愛知県名古屋市に初めて作られた都市公園であり、2022年で113年となる。JR・地下鉄鶴舞駅に隣接した名...