九州

檜野 佳央里

琉球・沖縄における食文化形成の独自性について

1.はじめに 琉球・沖縄では、気候や風土、国家や歴史、民族や宗教等々により多様な食文化が形成・発展している。 そこで本稿では、沖縄本島を中心に琉球國より歴史に...

屋良 イナコ

那覇新都心・おもろまち―都市空間デザインが齎すまちの可能性―

はじめに 12月下旬に著者は、おもろまちに出向いた。 本稿テーマ「那覇新都心・おもろまち」とは、沖縄県の再開発地区・那覇新都心の中心部を形成する新しい街の名称...

杉之原 明子

有田焼、次の100年をつくる地域ネットワークについて

はじめに 有田は、佐賀県西部に位置する、言わずと知れた焼物の町である。有田焼の歴史は400年に及ぶ。磁器生産が本格化した江戸時代以降、有田千軒と呼ばれる町並みが...

金子 和子

博多湾に浮かぶ島~能古島が市民の憩いの場であり続けるための空間デザインついて

●はじめに 福岡市の海岸線の距離は約60㎞である。その両サイドは外洋の玄界灘に面しているが、博多湾のほとんどは海の中道から続く志賀島と能古島に遮られた内海となって...

田島 奈々

半島の突端から伝える「またいちの塩」と塩づくり

1.はじめに 福岡県糸島市、糸島半島の突端に在る「工房とったん」(図1)では、天然塩「またいちの塩」がつくられている。本稿では、「またいちの塩」の展開について、塩と...

大木 千夏

文化資産としての長崎くんちの伝統と継承

1.はじめに 「長崎くんち」(以下くんち)は、毎年10月7日~9日の3日間におこなわれる長崎の氏神「諏訪神社」の秋季大祭である。くんちでは、「踊町」と呼ばれるその年に...

満尾 修一

「赤い屋根のふるさと交流館」-地域住民による閉校跡地利活用―

1.テーマ選定理由 長崎県南島原市では人口減少などの影響で、平成14~28年度の15年間に41校中24校の小学校が閉校している[註1]。しかし放置されている閉校跡地があるの...

山口 美登志

「肥前やきもの圏」長崎県波佐見町の町づくりデザイン

はじめに “Comprador/コンプラドール” 17~19世紀にかけて長崎県波佐見地区では、長崎の出島からオランダ東インド会社を通じて酒や醤油...

蔵本 澄恵

文身造形は野蛮か-ハジチが辿った道から見る社会-

1.はじめに つい30年ほど前までは、沖縄のお年寄の女性の両手指甲から腕にかけてハジチ[1][写真1]が見られた。ハジチとは、古くより沖縄諸島で継承された女性の習俗的...

橋井 杏

竹山道雄の紀行文『西の果ての島』の地域的芸術活動の観点からの評価報告

1. はじめに 児童文学『ビルマの竪琴』の著者・竹山道雄(1903-1984)が長崎県五島列島の最西端にある「嵯峨ノ島(さがのしま)」を訪れたのは1960年(昭和35年)5月16日...