全国

芹沢 高

横浜トリエンナーレ -芸術文化創造都市・横浜を牽引する芸術祭の意義と展望-

はじめに 近年日本各地で国際芸術祭が開催されており、その契機は2000年の「大地の芸術祭」(1)と2001年の「横浜トリエンナーレ」(2)である。こうした芸術祭は山間部...

池見 陽子

弱みを強みに変えたアートによる街おこしーカナダ・トロントのStreetARTorontoに見る、これからの時代のアートのあり方

はじめに カナダの最大都市トロントでは、行政主導によるStreetARToronto(以下StART)という取り組みがある(1)。違法なグラフィティ(落書き)による破壊行為や治安...

仁木 理恵

持続可能な未来のための大きな可能性を秘めた取り組み 「TSUYAMA FURNITURE」

<はじめに> 岡山県北の「美作杉」「美作桧」と呼ばれている針葉樹。 その優しくて気品ある風合いや色合いや美しさを、インテリアを通じて発信しているのが、私が住む...

沓脱 康弘

クラウドファンディングで最盛をかける廉塾ならびに菅茶山旧宅

はじめに 広島県福山市神辺町にある国の特別史跡である「廉塾ならびに菅茶山旧宅」を紹介する。まず景観と配置について。また歴史的背景や特徴、地域に及ぼした影響、史...

宮脇 惠子

長岡まつり大花火大会―地域課題を象徴する花火の編集とデザイン―

はじめに 長岡まつり大花火大会には「慰霊」と「平和」、そして「復興」を象徴する花火がある。 本稿では、これらの花火における「意味」の編集とデザインを評価する。...

谷脇 美香

高知のフラフと共に生きる人々

1.フラフとは 5月の端午の節句の頃、高知県の中心部に位置する高知市から東部では、鯉のぼりと一緒に大きな旗が飾られる。漁師が船に掲げる大漁旗のような、歴史や物語の...

樋浦 奈美

美しい森に佇む「宮城県図書館」-自然風景もデザインの一つとした建築様式について考察する-

1.はじめに 宮城県仙台市泉区にある宮城県図書館は、書物などの史料を後世まで残す役割を担い、原広司氏の設計で1998年に開館した。原氏は「自然の中の図書館」(註1)をコ...

田畑 香奈

中部電力MIRAI TOWER―電波塔から地域のアイデンティティへ―

はじめに テレビ放送の発展を支えてきた電波塔は、デジタル化や時代の変化の中で、翻弄されつつある存在となっている (1)。名古屋市の中部電力MIRAI TOWER(旧・名古屋テ...

慶伊 心

シビックプライドを高め、県民と共に発展する「富山もよう」について

はじめに 「それまで見過ごしていた足もとのささいなことに目がいくようになっていきます。まなざしの開発です」。これは吉本哲郎著『地元学をはじめよう』に出てくる...

金井 正行(大学行脚)

太田市曹源寺(栄螺堂)の文化的価値 ー落書きで新たな観光信仰ー

はじめに 群馬県太田市に、日本三大栄螺堂の一つ曹源寺がある(図1)。筆者を含め太田市で育った子供たちは、太田かるたの絵札で曹源寺に親しんだ。曹源寺の文化資産...