全国

池田 香織

和晒と手拭いのこれから~堺市の伝統文化の継承~

1.はじめに 大阪府堺市には、「モノのはじまり、みな堺」という言葉がある。長い歴史をもつ伝統産業や、世界に誇る最先端技術を有する企業が堺市に集結している。 堺商工...

谷口 誠

シクロジャンブルが紡ぐ緩やかなコミュニティの実践 ―自転車文化を共通言語として育まれる人のつながりー

はじめに 近年、都市生活における移動手段としての自転車は、単なる交通インフラの一部に留まらず、人と人とを繋げる媒介としての役割も担うようになってきた。特に自転...

松浦 妙子

水辺風景と映像が響き合うポップラ劇場市民野外上映会——街の景観再発見と公共意識の醸成を物語の力を借りて

はじめに 「ポップラ劇場市民野外上映会」は、広島市内中心部の基町環境護岸で2007年から毎年夏に行われてきた市民ボランティア運営の野外上映会である。この上映会を、...

林 沙織

空間とコミュニティのデザインが織りなす成田祇園祭 この先に必要な祭のデザインとは

1.基本データと歴史的背景 千葉県成田市では、毎年7月に10台の山車と御輿1台が繰り出し、3日間にわたって成田山新勝寺(新勝寺)の参道やその周辺一帯を巡行する「成田...

上田 靖子

障害者との協働と共生のまなざしをつくる「華麗になるひののめぐみ焼きカレーパン」

はじめに 多様性の重要さが語られることの多い現代において、障害者(1)の社会参加は大きな課題のひとつである。障害者を単に社会的弱者として扱うのではなく、人々の意識...

黒野 伸二

大阪府和泉市発祥、さをり織り ~布を織るのではなく、自分を織る。~

1.はじめに 現代社会では、創造性と多様性がこれまで以上に重視されるようになり、アートやクラフトの分野でも「完成度」より「個性」や「表現の自由」が大切にされる...

牧野 麻子

石取祭における境界のデザイン

1、はじめに 三重県桑名市では毎年8月の第1土曜、日曜に山鉾屋台行事としてユネスコ無形文化財に指定された「石取祭」という祭礼行事が行われる。太鼓や鉦を打ち鳴らす...

鈴木 智子

相模里神楽垣澤社中 ー古き新しき伝統の伝承と展開についてー

はじめに 「相模里神楽垣澤社中」は、神奈川県厚木市に拠点を置く家元世襲制の神楽社中である。丹沢山地と一級河川の相模川に挟まれ、都心の程近くながらも自然豊かな環...

木村 龍巳

阿佐ヶ谷神明宮にみる、現代における神社の役割回帰

1.はじめに 文化庁の統計によると、神社の数は明治12年(1879年)から明治39年(1906年)にかけて20万社近くで推移していたが、明治末期に減少し、大正期から昭和13年...

渡辺 明日子

辻占文化の変遷 ~金沢の正月の縁起菓子「辻占」~

はじめに 石川県の金沢市周辺では、正月に家族で辻占をする【資料1-1】。辻占とは、最中の皮や、餅粉でできた花のような小さな菓子の中に「これからよくなる」、「...