受賞レポート

鏑木 さかえ

江戸の面影を探して ー復活した「川越唐桟(かわごえとうざん)」をめぐる活動ー

はじめに 埼玉県南西部にある川越市[1](資料1)。「小江戸(こえど)」[2]と呼ばれる、蔵造りの町並みを目当てに多くの観光客が訪れている。古くから城下町として栄え...

松本 禎子

ドンザ凧 ―船橋漁師の矜持をのせた鎮魂の凧―

はじめに 千葉県船橋市にある三番瀬〔1、図①〕は東京湾沿いに位置する広大な浅瀬である。1960年代からの高度成長期に埋立てが始まり、船橋市は県内有数の大都市となった...

原 順子

建造物の存在価値-横網町公園と東京都慰霊堂

はじめに 2018年7月に初めて横網町公園を訪問した。関東大震災*1の現場とは知らず、ただ伊東忠太*2設計の東京都慰霊堂が見たかったのだ。それは不思議なオーラを放ちそこ...

細谷 リノ

年中行事を継承するために―千葉県大網白里市池田上谷津のえびす[1]講の場合

はじめに 筆者は、地域に伝わる年中行事が存在しない団地のようないわゆる新興住宅地で生活してきた。本学で地域に根差す年中行事等について学び関心を持つようになった...

山田 亜紀子

石川の発酵食文化を伝える「発酵食大学」

はじめに  石川県は、霊峰白山より端を発した手取川扇状地と日本海へ突き出した能登半島という自然環境に恵まれ、多くの発酵食品[1]が作られている。 本稿では石川...

上條 美樹

群馬の「上毛かるた」 -「上毛かるた文化」継承のための一考察-

はじめに 群馬県には「上毛かるた」という郷土かるたがある。2017年に発行70周年を迎え、群馬県民や出身者ならば誰もが読み札を全て暗記しているといわれるほど県民に広...

渡辺 未紀

稲荷ずし縁起―埼玉・妻沼に伝わる江戸の稲荷ずしに関する一考察―

はじめに 天清浄地清浄 六根清浄 祓いたまえ 清めたまえ 一本が十六文 ヘイヘイ ありがたい 半分が八文 ヘイヘイ ありがたい 一切れが四文 サアサア あがれあがれ ...

三木 京志

京都の新しい和菓子づくり

1.事例の何について評価しようとしているのか 京都紫竹にある和菓子店青洋(以下「青洋」という)の店頭販売は、月に3日間のみである。老舗がひしめく京都で、インディ...

真殿 修治

教育参考館の価値と課題について

1: 基本データと歴史的背景 教育参考館とは日本海軍の歴史と伝統保存、自己修養と学術研鑽の資とすることを目的として昭和11年に海軍士官や財界等の寄付によって建てら...

三浦 祐司

「湘南ひらつか七夕まつり」の歴史と展望-うつし文化の独自性-

1 はじめに 七夕は全国的な年中行事であり、各地で七夕祭りが開催されている。しかし、その多くは「仙台七夕まつり」を模範としたものであり、「湘南ひらつか七夕まつ...