2023年3月
伊那の伝統「昆虫食」が秘める、現代に必要な可能性
長野県南部の伊那谷(いなだに)と呼ばれる、天竜川に沿って南北に伸びる盆地一帯では、昆虫食が今も根付いている。その中から「イナゴ(コバネイナゴ)」「蜂の子(クロ...
「桐生祇園祭」における「四丁目鉾」について
1 はじめに 本稿では、群馬県桐生市の「桐生祇園祭」にて巡行する「四丁目鉾」が、現代の環境下においてどのような経緯で再び巡行することになったのか。また、現代にど...
伝統工芸士の伝統×デジタルとの関わり方
1. はじめに 京都は、日本の伝統工芸にとって重要な場所だ。京都は古くから織物や漆、技法などの技術を磨いてきた地域であり、その美しい伝統工芸は世界的にも知られて...
人が集まる場所 ー京都、「駒井家住宅 駒井卓・静江記念館」の魅力ー
1.はじめに 心地いい空間に人が集まる。私が「駒井家住宅 駒井卓・静江記念館」を初めて訪れたのは1年ほど前。95年も前から建つ住宅が今もなお丁寧に保存されている...
「そらからのまなざし」と「そらへのまなざし」―『とくしまドローン紀行 そらたび』がもたらす芸術空間の展開―
(1)『とくしまドローン紀行 そらたび』(以下、『そらたび』)について 『そらたび』は、徳島県のケーブルテレビであるテレビトクシマで配信されている番組である(註...
小江戸佐原の町並みと佐原の大祭~伝統を活かした観光まちづくり~
千葉県香取市(註1)の小江戸と呼ばれる佐原にある「江戸優り」といわれるほど栄えた当時の面影を残す「佐原の町並み」(国選定重要伝統的建造物群保存地区)と約300年の...
愛知県北設楽郡に伝わる田峯田楽と歌舞伎奉納 ― 400年前の思いを伝える民俗芸能
1.愛知県北設楽郡の田峯田楽と歌舞伎奉納:概要と歴史的背景 愛知県の北東部、長野県と静岡県との県境にある北設楽郡。その南端に位置する設楽町は標高1000m級の山々に...
小江戸川越のまちづくり
はじめに 埼玉県川越市は江戸時代、川越藩として繁栄し、新河岸川舟運や川越街道による物資の集散とともに江戸の文化がもたらされた。昭和40年代以降、全国的に歴史的な...
100年以上続くめがねづくりの現状とこれから
1,はじめに メガネフレームの生産量で国内No.1を誇る福井県鯖江市は、日本の眼鏡生産の90%以上のシェアを誇り、イタリアのベッルーノや中国の深圳と共に世界の三大眼...
青梅駅前商店街を演出する「猫」と「レトロ」
はじめに 東京都青梅市の青梅駅前商店街では、「ネコ」と「レトロ看板」に関する芸術・デザインが展開されている。猫を町おこしのテーマに取り上げた地域は世界に数多く...