2021年3月

後藤 順子

「倉敷ガラス」の継続と可能性

はじめに 初夏に倉敷ガラスのコップ[写真1]で麦茶を飲むと、筆者は「夏が来た」と実感する。この手仕事で作られたコップは職人の姿や背景までも想像させる。では、なぜそ...

本多 真一郎

台湾原住民アミ族花蓮ナタオラン部落の豊年祭について

はじめに 台湾には大陸渡来の漢民族の他に、古来より台湾に住んでいた原住民族が存在している。現在16種族、約54万人が生活している。今回調査したのは、台湾花蓮県吉...

菅原 明美

ヴィクトル・オルタ のアール・ヌーヴォー建築 ータッセル邸を例にー

1 はじめに  ベルギーの首都ブリュッセルのタッセル邸(1893年)(資①)は初のアール・ヌーヴォー 建築とされる〔1〕が、それはなぜか。なぜアール・ヌーヴォー建築はブ...

鈴木 みゆき

文化資産報告書ー宝塚歌劇団ー人が伝説になる場所ー

はじめに  宝塚大劇場で始まった歌劇団は、100年以上の歴史がある。その歌劇団で、どのように伝説になるような役者を生み出すのかを考察する。 1、基本データ 宝塚...

吉井 あゆみ

「川越いも」と「武蔵野の落ち葉堆肥農法」 地域と地域食材を守り・支える活動について

1.はじめに 「川越」といえば「さつまいも」というイメージであるが、川越に住みながらも、「川越いも」に出会うことは稀である。「川越いも」は、江戸の急激な人口増...

中村 美奈子

「文化資産評価報告書」 テーマ:: 神戸市立御影公会堂(登録有形文化財)

1) はじめに 今回とり上げる御影公会堂は白鶴酒造株式会社七代目嘉納治兵衛(1862-1951)によって御影町の発展と地域社会活動の活動拠点として資材を投じて建設されたもの...

山田 徹

文化財と地域 豊島松子の民藝蒐集活動

はじめに 文化資産評価報告として、一人の女性の蒐集活動から「文化財と地域」を考察。次の3点を考察する。 1 豊島松子の蒐集品・建築物。 2 建築物は登録有形文化...

瀧川 紀子

鼓童「アース・セレブレーション」から生まれた “たいこのこども”になれる時間のデザイン

はじめに 人口減少が加速する島で、何ができるだろうか。 その可能性に、光を照らす取り組みがある。日本海に浮かぶ人口53,049人〔1〕の島が、ジャパンガイド2018「訪日...

森 義大

福岡県那珂川市「岩戸神楽」~地域民俗文化の継承

1.基本データと歴史的背景 1-1はじめに 福岡県那珂川市は、新幹線博多南線の開通などにより、福岡市との利便性向上や、豊かな自然を求める人たちの移住、定住により人...

田邊 由紀子

伝統工芸からアートへー未来へ繋げるー「雲母唐長」の取り組み

はじめに 王朝文化を彩る装飾紙、それは平安時代から現在まで受け継がれてきた。 唐紙の伝来は、和紙に彩りをもたらし、その文化は私たちの生活のいたるところに生き...