2022年3月
じゃんがら念仏踊り ~伝え·継ぐ「命」の音~
はじめに 『じゃんがら念仏踊り(以後·じゃんがら)とは』 福島県いわき市に伝わる郷土芸能であり、いわきの夏の風物詩である。 市の無形民俗文化財にも指定され...
宇部市渡辺翁記念会館を文化資産として再認識し、公共施設として存続の方向性を考える
1.はじめに 山口県宇部市にある、宇部市渡辺翁記念会館は宇部市民館として親しまれてきた多目的ホールである。特に音響効果に優れていることから、著名な音楽家の演奏...
2000年以上も前に生まれたお灸〜その変遷と魅力について
はじめに 筆者とお灸との出会いは、とあるネットの記事の「更年期にお灸は効く」(註1)という一文であった。当時、体調不良で悩んでいたこともあり、藁をもすがる思いで...
ウポポイ〜アイヌ民族の文化と想いを繋ぐ空間の存在意義を考える
はじめに 2020年7月北海道白老町にアイヌ文化の復興と発展のための拠点として、民族共生象徴空間「ウポポイ」[1] [資料1]が開館した。 日本には、日本文化、アイヌ文化...
アーツ前橋のアウトリーチプログラム ~地域コミュニティと協創し社会課題を日常にひらく―公立美術館の挑戦~
はじめに コロナ感染症により多くの人が非日常下におかれ、いままでの常識に支配されない時間を過ごすこととなった。そのなかで社会をみつめるということは、他者との違...
「墨会館」 丹下健三 ~人が集まる場~
0.はじめに 「世界のTANGE」と呼ばれた丹下健三は、国家的な建築家である。墨会館の建設は、1952年墨敏夫社長が、当時東京大学工学部建築学科の助教授であった丹下健三...
北海道百年記念塔の解体に至る経緯と未来予想図
北海道百年記念塔(以後 ”記念塔“)は、1968年に北海道開道百年[1]の一環として建てられたモニュメント塔である。2018年に落下した金属片が発見され、北海道は...
信州上田、塩田平の田園空間を未来へ繋ぐために
はじめに 長野県中央部の上田盆地にある塩田平は、標高450~550メートルの大きな扇状地で、年間平均降水量が約900㎜の全国有数の寡雨地帯である。そのため、新田開発や...
伝説のアパート“トキワ荘”を忠実に再現 「豊島区立トキワ荘マンガミュージアム」の文化的価値について
はじめに マンガは、現代では日本を代表する“文化”“芸術”として多くの人に認識されるようになった。マンガ関連の文化施設は全国で現在60館以...
クリエイティブデザインによる影響力と可能性~THE TOKYO TOILET PROJECT~
1.はじめに 2020年「THE TOKYO TOILET」[1]プロジェクトにより渋谷区の公共トイレが世界的に有名な一流クリエーター達の手で生まれ変わった。 恵比寿公園、はるのお...