2022年3月

関根 佳月

都電のある風景 ~荒川区のシンボル「都電」と沿線バラ緑化事業について~

1.基本データと歴史的背景 1-1.都電荒川線とは 都電荒川線(東京さくらトラム)は、都電110年の歴史の中で、唯一廃止されずに残った都電である。全長は12.2km(三...

加賀谷 恵美

今こそ見直したい石見焼 〜愛らしい台所の働き者〜

陶器製の水甕や蓋壺は、高度経済成長期前まで人々の生活を支える道具であった。台所では井戸水を汲み置いたり、味噌や梅干しは各家庭で作ることが多く醸造用や漬物・塩な...

佐々木 政明

竹所集落におけるカール・ベンクスによる古民家再生の取り組み —新たなる地域文化資産の創生—

1.基本データと歴史的背景 竹所は新潟県十日町市(旧東頸城郡松代町)にある。この地域は東頸城丘陵の小高い山々に囲まれ、多い年には3mを超える日本有数の豪雪地帯で...

神澤 亜紀子

都市の表象 ー横浜赤レンガ倉庫を事例として

はじめに 歴史的建造物は景観に深みと個性や賑わいをもたらすとともに、地域を特徴付ける重要な役割を果たしている。横浜赤レンガ倉庫(以後、倉庫)は横浜のランドマー...

對尾 裕子

紫川流域と遠賀川流域(中間地区)「かわまちづくり」の取り組みー日常をデザインするということ

はじめに 1.基本データと歴史的背景 北九州市は、高度経済成長期1950年代頃から 1960年代、北九州市工業地帯として発展した人口94万人の都市である。全盛期には八幡製鉄...

高梨 裕理

「雨引の里と彫刻」ー 景観の中の作品がもたらす作家と行政と住民の繋がり

1) はじめに 茨城県桜川市、旧大和村の地域は雨引の里[1]と呼ばれている。筑波山系の山々[2]から眺める景観は自然が豊かである(資料1)。月に一度、この地に訪れる理...

水町 亮介

「小江戸」川越市の時間・空間のデザインに学ぶ新旧融合の教訓

はじめに テーマは、社会人として感じる、人や物事に関する新旧融合の難しさに端を発する。特に今日、組織に根付かない若者が増えている。彼らは収入よりも自分の時間を...

渡邊 理子

等々力渓谷公園 -融合空間は語る-

はじめに 約10万年の歳月をかけて多摩川が武蔵野台地を削り形成された国分寺崖線の周辺に位置する東京都世田谷区等々力地区は、都道環状8号線[図1]などの幹線道路が...

藤内 和博

鷲宮催馬楽神楽にみる持続可能な郷土芸能伝承のあり方

埼玉県久喜市に鷲宮神社という古い神社がある。この神社には神社の祭礼に合わせて、鷲宮催馬楽神楽が奉納される伝統芸能が、今日も続けられている。平安時代の歌謡の一種...

杉本 尚行

文化としての「横浜の歌」について〜横浜市中区を中心として

1.事例の評価〜なぜ横浜の歌なのか 横浜に関する楽曲の音源収集を約40年行なっている。現在、レコード、CD、ビデオ、レーザーディスク、いずれかの媒体で保有している...