関東
「シモキタのはら広場」——都市に出現した野原の価値を考える——
はじめに 東京都世田谷区を走る、小田急電鉄小田原線(以下、小田急線)の下北沢駅南西口から徒歩3分の場所に、都市の駅前とは思えないような開放的な空間が広がっている...
神奈川県川崎市「等々力緑地」の魅力とPFI事業による今後の展望
1.等々力緑地の概要と歴史 等々力緑地は神奈川県川崎市のほぼ中央に位置し、JR南武線武蔵小杉駅・東急東横線新丸子駅より1㎞にある総合公園だ。敷地の大部分が多摩川の旧...
風致協会が守り、演出する〜都内の名勝「洗足池」の四季
東京都大田区、東急池上線洗足池駅前に広がる緑と水辺。「洗足池」は日蓮聖人(1222~1282)や勝海舟(1823~1899)といった歴史上の人物とも繋がりが深く、歌川広重(1797~1858)...
水田のない街の『南山田の虫送り』
はじめに 私は芸術教養講義7の『御霊信仰』(1)にある「虫送り」を履修した時、私の暮らしている横浜市都筑区港北ニュータウンの隣町(2)で「南山田の虫送り」が行われ...
江戸時代の土木遺産:「見沼代用水」と「見沼通船堀」 (みぬま だいようすい)と(みぬま つうせんぼり)
見沼たんぼ(資料1、2、3、4)は関東平野中央(図1)の大宮台地の谷戸にある。台地との境の西縁(にしべり)と東縁(ひがしべり)を流れる見沼代用水と、斜面林や神社林とから...
川に景観と人をよび戻す多自然川づくり方式で、「いたち川」はどう変わったかー横浜市栄区「いたち川」
(1)はじめに 本稿では神奈川県横浜市栄区に流れる「いたち川」を取り上げる。このいたち川は、1960年頃には緑がひろがり田んぼも多くあったが、1970年頃から都市化が...
『湘南ひらつか七夕まつり』~伝統を継承する「市民飾り」の制作と発展の可能性~
はじめに 神奈川県平塚市の「湘南ひらつか七夕まつり」は、日本七夕三大まつりに数えられる。 湘南ひらつか七夕まつりになくてはならない、『市民飾り』を実際に制作し...
王子狐の行列における文化的価値と今後について
王子狐の行列における文化的価値と今後について 1)基本データと歴史的背景 名称 王子狐の行列 開催場所 東京都北区王子二丁目三十番十四号 装束稲荷神社 東京...
江戸城内郭 ―人びとを触発し、みちびく日本最大の城郭―
はじめに 江戸時代の城とは、藩の領主が居住し、政をおこなう場所であった。領民は、容易に入ることが許されず、天守や櫓をながめ畏敬の念を抱いて暮らしていた。将軍の...
筑波山地方の伝統芸能「ガマの油売り口上」の歴史と伝承
1. はじめに ガマの油売り口上は、茨城県筑波山地方の名物として知られる伝統芸能であり、現在、茨城県つくば市の地域文化財に認定されている。 本稿では、江戸時代に始...