京都
芸術家の世界観を体感する「河井寛次郎記念館」
1 はじめに 日本にはさまざまな美術館が1,069館もあり(1)、中にはひとりの作家に焦点をあて、アトリエや住居を活用して作品や資料、愛用品などを展示し、作家の世界...
「あじき路地」の景観とコミュニティが育む、暮らしを温かくするものづくり
はじめに 京都には多くの路地がある。中でも庶民の生活空間である町家長屋の路地には、昔ながらの景観とコミュニティが存在する。五条坂の北、花街宮川町のほど近くに...
西陣織 織物の歴史を創り上げた柔軟さと技術、美意識について
1.基本データと歴史的背景 西陣とは、京都府京都市上京区から北区にわたる地域の名称であり、西陣という行政区域はない。応仁の乱で西軍が本陣を置いた場所であるこ...
伝統工芸からアートへー未来へ繋げるー「雲母唐長」の取り組み
はじめに 王朝文化を彩る装飾紙、それは平安時代から現在まで受け継がれてきた。 唐紙の伝来は、和紙に彩りをもたらし、その文化は私たちの生活のいたるところに生き...
焼き物の街京都東山の歩み(京焼・清水焼)
はじめに 京焼・清水焼は「経済産業大臣指定伝統工芸品」及び「京都府知事指定伝統工芸品」に認定されている。 北から知恩院、八坂神社、清水寺、南では泉涌寺、東...
「聴竹居」自然エネルギーを生かした環境共生住宅の魅力
はじめに 「聴竹居」は京都帝国大学教授・建築家の藤井厚二(1888~1938)の5回目の自邸として建てられた。天下分け目の合戦で有名な天王山を背後に桂・宇治...
日本の伝統をデザインする─京都・上羽絵惣における事例の考察─
はじめに 京都市下京区に店を構える上羽絵惣株式会社(以下、上羽絵惣)は、江戸時代から260年以上続く、現存する日本最古の絵具屋である[図1]。歴史ある絵具屋は現在、...
京都の新しい和菓子づくり
1.事例の何について評価しようとしているのか 京都紫竹にある和菓子店青洋(以下「青洋」という)の店頭販売は、月に3日間のみである。老舗がひしめく京都で、インディ...
文化財の文化的価値を直接伝える空間、その魅力を探る「京都国立博物館」
1.はじめに 筆者は、国立博物館のような公共の文化施設は、興味を示す一部の人たちだけの施設になっているのではないだろうかという疑問を常々抱いていた。最近の国立...