2026年9月
「大ゴッホ展」は福島で創られた
はじめに 人間の創造的営み全般を扱う芸術教養学科にあって、昨年来の「大ゴッホ展」という美術展【図1】に注目し、その制作的な契機や文化資産としての価値について評...
三鷹天命反転住宅「死なないための家」建築と身体論
はじめに 東京都三鷹市に、球体や立方体のカラフルなブロックを積み重ねたような、一際目を引く建造物がある。芸術家・建築家の荒川修作(1936~2010年)とマドリン・ギ...
神宮スタジアムナイトヨガにおける価値観の共有とイベントの継続性 ―共創的な関係性の形成に着目して―
はじめに 『JINGU STADIUM NIGHT YOGA』(以下、神宮ヨガ)は、夜の神宮球場という非日常空間で開催される大規模ヨガイベントであり、2016年の開始以来、協賛企業の支...
中国EVデザイン革新の形成要因 ―カンボジア市場で販売される中国EVを事例とした考察―
はじめに 筆者は2019年からカンボジアで生活・業務に従事しており、自動車市場の変化を継続的に観察してきた。従来、カンボジアではプリウスやレクサスなどの中古のトヨ...
真鶴町「美の基準」の再評価 ― 有機的地域環境を支えるデザインコード ―
はじめに 本報告は、神奈川県真鶴町で1993年に制定された景観制度「美の基準」を対象とし、その特徴と地域環境への影響を分析するとともに、文化資産としての価値を再評...
市民広場の空間デザインとしての騎馬像が果たす役割について
私の住んでいる菊池市では、35年前ふるさと創生一億円事業の一環として、市民広場の整備と共に騎馬像を設置した。これは菊池一族の象徴ともいえる、15代菊池武光公の...
千本浜海岸の景観と環境の保全活動について
1.基本データと歴史的背景 千本浜海岸は静岡県沼津市から西にある富士市にまで続く海岸である。富士山と海を同時に望むことができる場所で、その中間にある松林は、視界...
「津軽・こぎん刺しからみる手仕事の継承」
1.はじめに こぎん刺しとは、青森県津軽地方に伝わる刺し子の一種である。本稿では、こぎん刺しの成り立ちから現代までの継承過程と新たな活用の事例を踏まえ、現代にお...
再発見したまちの建築的価値・歴史からの再生 ー埼玉県行田市における足袋蔵の保存・活用にみる内発的まちづくりー
1.はじめに 現代日本の地方衰退の本質は、人口減少以上に、地域固有の歴史的文脈や文化の途絶に伴う住民のアイデンティティ喪失にある。持続可能な地域再生には、外部...
横浜中華街の文化資産と多文化共生 ―比較分析とインタビューから導く日中共生モデルの再評価―
1.はじめに 日本では外国籍住民が増加し、2025年末には在留外国人数が412万5,395人、総人口の約3.35%に達した(※1)。2026年1月には政府が「外国人の受入れと地域共生...