関東
江戸の面影を探して ー復活した「川越唐桟(かわごえとうざん)」をめぐる活動ー
はじめに 埼玉県南西部にある川越市[1](資料1)。「小江戸(こえど)」[2]と呼ばれる、蔵造りの町並みを目当てに多くの観光客が訪れている。古くから城下町として栄え...
ドンザ凧 ―船橋漁師の矜持をのせた鎮魂の凧―
はじめに 千葉県船橋市にある三番瀬〔1、図①〕は東京湾沿いに位置する広大な浅瀬である。1960年代からの高度成長期に埋立てが始まり、船橋市は県内有数の大都市となった...
劇場「シアターXカイ」四半世紀の歩み
1 「シアターX」の概要【写真1】 (1) 開設 1992年 (2) 立地 東京都墨田区両国2-10-14両国シティコア内【写真2】 (3) 規模 通常200席、...
人々の暮らし・伝承が織り成す「歴史民俗」からの学び~歴博から考える過去・現在・未来~
1.はじめに 「歴博」(れきはく)の略称・愛称で知られている「国立歴史民俗博物館」(以下「歴博」)は、日本の歴史民俗をテーマに総合的に研究・展示を行う国立博物...
台湾からやってきた道教廟 聖天宮
1.はじめに 埼玉県坂戸市にある道教廟聖天宮を取り上げる。 日本の寺社を見慣れた目には、一目見た途端にその景観の異質性が感じとれるだろう。躍動的な造形と色彩...
榛名神社― 大地との融合―神秘の空間
1. はじめに 本稿では、群馬県高崎市にある榛名神社が大地と見事な融合により建設されていることに観点をおき、その融合性を検証・考察し報告する。大地との融合によ...
池子囃子の存続と楽譜の工夫
1.はじめに 神奈川県逗子市池子にある神社「池子神明社」では、毎年夏祭りが行われている。夏祭りの目玉は、神輿と山車の渡御である[*1,写真1]。お囃子で使用する山車...
ランドスケープとしての「紅テント」ー新宿・花園神社境内での上演活動にかかる考察ー
1.はじめに 新宿の総鎮守である花園神社の境内に、突如として真っ赤なテントが出現する。筆者は 2018 年 5 月に劇団唐組が上演した『吸血姫』で、初めて「紅テント」と呼...
「上野三碑」 未来への情報遺産
1、はじめに 上野三碑は1300年程前、群馬県(古代・上野国)高崎市南西部に半径約1.5kmの範囲に近接して建立された日本最古の石碑群である。現存する古代日本...
相模人形芝居とともに生きるひと・女流義太夫の日常から見る口承文芸ー未来へつなぐ想いー
はじめに 本稿は、神奈川県厚木市を中心に活動している女流義太夫[1]竹本土佐子師(以下、土佐子師匠と呼ぶ)の上演活動を通じて地域芸能と地域社会の関係を考察するもので...