沖縄
沖縄「喜如嘉の芭蕉布」継承のかたちー「本物」という概念をデザインするー
はじめに 沖縄の伝統染織「喜如嘉の芭蕉布」(以下「喜芭布」と略す)では、伝統工芸の価値の問い直しがうまくいっているのではないか。柳宗悦著『芭蕉布物語』(註1)...
多良間島の年中行事「ウプリ」の現状と継承
1.はじめに 琉球王国として栄え発展してきた沖縄は独特な文化や歴史背景があり、さらに先島諸島は島々で独自の文化を持ち、中でも多良間島には現代まで伝承してきた地域...
越境コミュニティの拡大発展を創造する ―デザインの観点からみる「世界のウチナーンチュ大会」―
はじめに 沖縄県は独自の文化を色濃く現代まで伝承してきた地域性〔1〕がある。その要因の一つがコミュニティの形成過程にあると考えられている〔2〕。しかしながら、多...
沖縄『アトリエ銘苅ベース』からみる民間小劇場の可能性
1.はじめに 筆者が理事を務める『一般社団法人おきなわ芸術文化の箱』(註1)(以降「文化の箱」)が運営する座席数74席の民間小劇場『アトリエ銘苅ベース』(2)(以降...
沖縄久高島の祭祀文化とシマの感性について
1 沖縄久高島の祭祀文化の歴史的背景 久高島は、沖縄本島東南端の知念岬から東へ5.3kmに位置する周囲8.0kmの細長い島である。琉球の聖神アマミキヨが国つくりを始...
琉球・沖縄における食文化形成の独自性について
1.はじめに 琉球・沖縄では、気候や風土、国家や歴史、民族や宗教等々により多様な食文化が形成・発展している。 そこで本稿では、沖縄本島を中心に琉球國より歴史に...
那覇新都心・おもろまち―都市空間デザインが齎すまちの可能性―
はじめに 12月下旬に著者は、おもろまちに出向いた。 本稿テーマ「那覇新都心・おもろまち」とは、沖縄県の再開発地区・那覇新都心の中心部を形成する新しい街の名称...
文身造形は野蛮か-ハジチが辿った道から見る社会-
1.はじめに つい30年ほど前までは、沖縄のお年寄の女性の両手指甲から腕にかけてハジチ[1][写真1]が見られた。ハジチとは、古くより沖縄諸島で継承された女性の習俗的...