関東

柳澤 寿江

『東京メトロ銀座線1000系(1001号車)』—国の重要文化財に指定されている価値と電車車両における文化継承—

はじめに 日本の交通機関サービスは、世界の中でも突出して優れたものである。特に都市部の電車については、地下鉄・私鉄・JRの乗り換えもしやすく、多数の沿線が交錯し...

権田 俊枝

伊勢崎銘仙の彩りを日常に取り戻す ―100年前の“文化を織りなおす”Ayの挑戦―

はじめに 群馬県の南東部に位置する伊勢崎市は、かつては養蚕地帯として織物産業を基幹に発展し、特に明治から昭和初期にかけて「銘仙」と呼ばれる平織物の一大生産地と...

髙木 強

池上本門寺にある重要文化財「五重塔」の歴史的・文化的価値について

髙木 強 はじめに私が現住する東京都大田区にある池上本門寺の「五重塔」を歴史的・文化的価値を考察する。 ◎基本データと歴史的背景 (1)基本データ 建築名称:...

野中 邦彦

さいたま市大宮盆栽美術館 文化資産評価報告書 ~「普及事業」を中心として~

1.はじめに                         埼玉県さいたま市の北部に、通称「盆栽村」(正式地名はさいたま市北区盆栽町)といわれる地域があ...

萩原 和彦

原風景は感動を呼び起こす「景観」の要素     大宮公園、第二・第三公園の水辺を散策して

はじめに 現在の氷川神社および大宮公園が位置する地は元来、芝川の浸食によって生まれた見沼低地を望む台地の縁辺部にあたり、アカマツや萩、ススキをはじめとする原生...

高橋 菜美子

長崎アトリエ村「さくらが丘パルテノン」の商品開発の観点から見た評価

 1930~40年代に旧長崎町(現在の要町、長崎、千早周辺)に、「長崎アトリエ村」(現在は芸術家たちが集った池袋の街を含め「池袋モンパルナス」と呼ばれることが多い。)と...

寳達 清

世田谷区の九品仏(くほんぶつ)の名で親しまれている「九品山唯在念佛淨眞寺」の歴史的・文化的価値について

はじめに  私の住んでいる町に身近にあるお寺の「九品山唯在念佛淨眞寺」を歴史的・文化的価値を考察する。 「九品仏」とは、同寺に安置されている9躰の阿弥陀如来像の...

吉田 美緒

角川武蔵野ミュージアム -新しい「岩」の出現-

はじめに  2020年春、埼玉県所沢市に「岩」が出現した。巨石を運んできたわけでもなく、隕石が落下したわけでもない。人知によってもたらされた岩である[写真1]。  ...

寺田 麻美

東京下町・浅草神社が提唱する日本の新しい習慣『夏詣』

1.はじめに  東京都台東区の浅草神社(東京都台東区浅草2-3-1)が、「ニッポンの新しい習慣づくり」と題して2014年から始めた夏詣は、神社境内での茅の輪くぐりに七夕飾...

遠藤 美里

川越「菓子屋横丁」ー文化資産としての考察と今後の展望ー

1. はじめに 「菓子屋横丁」とは、埼玉県の南西部に位置する川越市の観光名所の一つである(1)。重厚な蔵造りの町並みが続く「一番街」を過ぎ、「札の辻」交差点を曲が...