九州
宗像大社秋季大祭「みあれ祭」とそれを支え守る漁師たち
はじめに 毎年見るたびに圧倒され感銘を受ける祭りがある。福岡県宗像市にある宗像大社の海上神幸「みあれ祭」である。この祭の伝統を守り斎行する漁師と三女神の関わり...
日常空間に溶け込む小倉城天守閣の景観と空間デザイン
はじめに 1837年に焼失した小倉城天守閣は1959年、市民の熱望によって再建された。北九州市の街中にあり、日常空間に溶け込む小倉城天守閣の景観と空間デザインについて...
継ぐ、意志 ー四日市人形の再興ー
はじめに 両手の中に、コロンとおさまる四日市人形。それは、明治から令和という時を経てもなお、多くの人に愛されている(図1)。 本稿では「四日市人形」の再興から次世...
「博多灯明ウォッチング」――「まち」と「ひと」をつなぐ希望の灯り
はじめに 博多は、博多祇園山笠*1、博多松囃子*2、博多おくんち*3など、伝統ある祭礼神事やイベントが数多く催される「祭りのまち」だ。そんな博多のまちで、秋の風物詩...
「弥栄神楽座」新しい伝統神楽のデザインと継承
はじめに 福岡県嘉麻市にある射手引神社では、伝統神楽のない地域に新たな伝統神楽をつくるため「弥栄神楽座」(1)を立ち上げ、今年で10周年を迎える。本稿では、神楽創作...
デザインと食のまち 雲仙・小浜温泉 〜「社会貢献の哲学」が継承される町〜
はじめに 長崎県雲仙市小浜温泉には、同じ価値観、同じデザイン哲学で繋がった若い移住者達が、サステナブルで文化的なコミュニティを形成している。 そこに別の文脈...
旧志免鉱業所竪坑櫓について
1.基本データ 正式名称:旧志免鉱業所竪坑櫓 (以下、竪坑櫓) 所在地:福岡県糟屋郡志免町大字志免 竣工:1943年(昭和18年)5月10日 設計:猪俣昇 (1896-1969) ...
江戸時代の土木が創り出した筑後川の風景デザイン-水害克服から生まれた風景
はじめに 九州一の大河である筑後川は、その源を熊本県阿蘇郡瀬の本高原に発し、大分県、福岡県、佐賀県を経て有明海へ注ぎ、流域のみならず九州北部における社会、経済...
消えゆく伝統的工芸品 ー長崎べっ甲の今ー
1.初めに 長崎べっ甲は長崎県の伝統的工芸品(註1)、経済産業大臣の指定を受けた日本の伝統的工芸品(註2)である。べっ甲とは、海亀の一種で「タイマイ」と呼ばれる亀の...
佐賀錦 お姫様が伝えたキラメキを未来へつなぎたい
はじめに 佐賀錦とは、江戸時代の鹿島鍋島藩より伝わる織物で佐賀県を代表する美術工芸品だ。着物の帯やバッグ、草履などの和装小物が有名であるが、現代では使用頻度...