熊野古道の次世代につなぐ観光地のつくり方―「二つの道の巡礼者」の考察から

小澤 晴枝

はじめに
観光庁は、2030年までに訪日外国人を6000万人、地方での外国人延べ宿泊者数を1億3000万人泊にする計画を立てている(1)。こうしたなか、近年「オーバーツーリズム(2)」を背景に「観光のあり方」を見直す機運が高まっている(3)。
日本最大の半島、紀伊半島の南西、和歌山県田辺市にある「田辺市熊野ツーリズムビューロー(以下、熊野TB)」は、熊野古道(4)の資源活用と保全の相反する課題に取り組み成果をあげている。本稿では、成果の象徴的プロジェクトである「二つの道の巡礼者」について考察し評価を報告する。

1 基本データと歴史的背景
「二つの道の巡礼者」をプロモーションする熊野TBは、観光と地域振興を担う組織として2006年に設立された官民共同のプロモーション団体である。
熊野古道とサンティアゴ巡礼路を舞台に両道踏破をめざす「二つの道の巡礼者」は、信仰の道としての歴史や世界に二例しかない「道」が世界文化遺産という共通点を背景に、官民を超えた「交流」の積み重ねにより誕生した(図1、2)。
踏破を達成し「共通巡礼達成者(DUAL PILGRAM)」になると、記念品や表彰状の他、「WEBによる名前と写真の掲載(英語のみ)」というプライスレスな価値が提供される。2015年の開始から2022年9月時点において、3766人が共通巡礼を達成しその国籍は58カ国に上っている(5)(図3)。

2 考察からみえてくる成果
熊野古道の「持続する観光地づくり(6)」を象徴するプロジェクト「二つの道の巡礼者」について、観光客の傾向や統計を基に考察する。

2-1 歩く観光客の誘致
熊野古道は、2004年の世界文化遺産登録を機に誘客に成功する。しかし、その多くは、直線的時間(スケジュール)で行動する観光客だったため、すぐに次の観光地へと移動していく「歩かない観光客」だった。「なぜ、歩かないのか」という問いは、熊野古道のルーツとなる「巡礼文化」を再認識する契機となった。そこから、「歩く観光客誘致」という有意義な課題を抽出する。
両道踏破を完遂し「共通巡礼達成者」となった人たちの出身国をエリア別でみると、「欧米豪」が2083人で最も多く、次いでアジアの1578人となっている(図4)。達成後は、指定された3カ所(7)のいずれかで登録申請をするが、熊野巡礼のゴール地「熊野本宮大社」に隣接する「世界遺産熊野本宮館(以下、本宮館)」での申請が突出して多い。その数は全体のおよそ8割を占めている(図5)。この偏りにおいては、2018年「共通巡礼達成者1000人目」となったアメリカ人巡礼者のインタビュー回答が示唆的である。彼は、「二つの道の巡礼者」誕生以前の2005年と2008年に、すでにサンティアゴ巡礼を達成させているのである(8)。このことから「二つの道の巡礼者」が、過去にサンティアゴ巡礼を達成させている層に「共通巡礼達成者」という新たな価値を提示し、「歩く観光客」を熊野に呼び込むプロジェクトとして成功していることが分かる。

2-2 滞在する観光客の創出
「二つの道の巡礼者」の開始以降、田辺市の外国人宿泊者数は、2019年まで右肩上がりの増加をみせている。(図6)。共通巡礼を目的とする観光客は、長期滞在傾向にある外国の個人旅行者が中心であるため、必然的に「滞在する観光客」となる(図7、8)。それは、地域にとって経済的ニーズを満たすと同時に、マス観光を受け入れるだけの規模をもたない熊野古道周辺にとっても、「環境」に影響しない範囲でその数をキープしている。

3 同様事例ーサンティアゴ巡礼の持続性から
サンティアゴ巡礼は「二つの道の巡礼者」の舞台である一方で、「サンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂(以下、サンティアゴ大聖堂)」を中心に、巡礼をサポートする「友の会」や巡礼事務所などのネットワークを背景とした独自の巡礼文化を有している。そのため、ここでは「サンティアゴ巡礼」自体を誘客のプロジェクトと捉え比較の対象とする(9)。

10世紀頃に起源をもつサンティアゴ巡礼は、イベリア半島の北西部、スペイン、ガルシア州のサンティアゴ大聖堂をめざす信仰の旅である。年間50万人を超えたとされる12世紀を頂点に、それ以降は疫病や社会変革、民衆信仰の台頭により衰退の一途をたどる。サンティアゴ巡礼の「中世期」及び、「巡礼と観光の親和性」については、関哲行の『スペイン巡礼史』が詳しい。
近年のサンティアゴ巡礼は、2017年に巡礼者が30万人を超えるなど右肩上がりの増加をみせている(10)。徒歩に限らず「自転車」での巡礼が許され、若い世代を中心に交流体験や自己達成といったプロセス重視の「現代的巡礼」として巡礼路に「新しい風景」を生み出している。
一方で、特定の年に突出した増加をみせているものに「聖年」がある(11)。関は、聖性が強化される「空間的聖地」と「時間的聖年」が交わる交点は、多くの巡礼者を引きつけると考察し、その交点となる「聖年」を利用して巡礼者を集めてきたのがサンティアゴ大聖堂だと指摘する(12)。11年、6年、5年、6年で巡ってくる「聖年」は、信仰を背景とする「伝統的巡礼者」を生み出す装置となって、巡礼路に「伝統的風景」を生み出している。サンティアゴ巡礼路の持続性が、こうした新しさと古さの混在にあるとすれば、「二つの道の巡礼者」は「歩く」という目的意識をもった観光客が生み出す「新しさ」に特筆性をみることができる。

4 今後の展望―補完し合う関係性の考察から
高坂晶子は、観光は平和産業だと指摘する(13)。この指摘から学べることはなにか。サンティアゴ巡礼の「聖年」と熊野TBが主張する「補完し合う関係性」から「二つの道の巡礼者」の可能性を探る。
世界中から巡礼者を集めるサンティアゴ巡礼は、「聖年」には、スペイン人の割合が高くなる(14)。これは、「信仰」を背景に、特別な時間としてデザインされた「聖年」が、国内の巡礼者の支えがあることを意味している。
2022年9月時点での「共通巡礼達成者」は、エリア別では「欧米豪」が最も多く、国別では日本が最も多い(15)。本宮館スタッフによると、館を訪れる日本人観光客に「共通巡礼手帳」を見せると大きな関心を示すという(16)。また、角田朋彦は、近年の傾向として団塊の世代を中心に「歩く旅」が人気だと述べている(17)。「共通巡礼達成者」の年齢構成では、体力を必要とする巡礼であるにも関わらず「61歳-70歳」の層が全体の22%を占め、若い年齢層と大差のない比率となっている(表1)。サンティアゴ巡礼が比較的若い世代に支持されていることを考慮すると、この現象は日本人観光客が「二つの道の巡礼者」を支える高いポテンシャルをもっていると捉えることができる(18)。熊野TBは、道や遺産の価値は「歩く人」がいることで守られ、それが「活用」と「保全」の補完関係を構築すると述べている(資1)。国内に潜在する「歩く観光客」を「顕在化」することは、資源の活用や遺産の保全だけでなく「平時」と「非常時」という二項対立する時間をも補完し合う関係性を構築する。ここに、「二つの道の巡礼者」の可能性を見出すことができると考える。

おわりに
考察で明らかになったことを列挙する。
1「二つの道の巡礼者」は歩く観光客誘致という明確な目的をもっている。 2 世界中からやって来るサンティアゴの巡礼者を熊野に誘致することに成功した。 3 通過する観光地から滞在する観光地を実現した。 4 熊野古道のルーツを尊重した誘客によって地域資源の活用と保全を両立させている。
デザインの営みを「過去から大切なものを見極め選択し、時間の流れを未来へと接続する作業」(19)と語る、建築家・川添善行のことばに倣えば、地域のルーツを大切なものとして選択し、資源活用と保全にアプローチする「二つの道の巡礼者」は、熊野古道を消費財にしない「観光のあり方」として、次世代につなぐべき意義あるプロジェクトであり、すぐれたデザインであると評価する。
他方、こうした成果が観光産業に従事しない地域住民や地域全体に、どのような意識変化や影響を与えたのかについては考察するまでに至らなかった。観光産業が地域の活性化に果たす役割を考えるうえで、こうした考察は必須であることから今後の課題としたい。

  • OLYMPUS DIGITAL CAMERA 「二つの道の巡礼者」(共通巡礼手帳、筆者私物)(2022年10月3日筆者撮影)
    「二つの道の巡礼者」は、「共通巡礼手帳」を介しておこなう
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    図2「官民協働による取り組みの一部」写真:世界遺産熊野本宮館 館内展示物(すべて筆者撮影 2022年10月2日)
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    図6 「田辺市外国人宿泊客数」参考:日本政府観光局(JNTO)「訪日外客数」 出典:和歌山県観光交流課「和歌山県の外国人宿泊客数」に基づき筆者作成 
    図7 「旅行形態別の内訳」図8 「滞在期間別の内訳」出典:図7、8ともに 観光庁「訪日外国人消費動向調査」 画像引用:日本政府観光局(JNTO)
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参考文献

【註釈】
(1)「国土交通省 観光庁「明日の日本を支える観光ビジョン」-世界が訪れたくなる日本へ-概要」
https://www.mlit.go.jp/common/001126601.pdf(2022年10月4日閲覧)
(2)オーバーツーリズムに対する厳密な定義が存在しないため、JTB総合研究所の「特定の観光地において、訪問客の著しい増加等が、地域住民の生活や自然環境、景観等に対して受忍限度を超える負の影響をもたらしたり、観光客の満足度を著しく低下させるような状況」を定義とする
「JTB総合研究所 オーバーツーリズム」
https://www.tourism.jp/tourism-database/glossary/over-tourism/(2022年10月24日閲覧)
(3)「GE国際経済 旅行需要回復「公害」を懸念」『読売新聞』朝刊 2022年6月24日 
事例:〈タイ〉ピピ島マヤ湾―観光客の急増で海洋生態に影響が出たため湾を閉鎖 再開後も人数制限、行動制限を実施 さらに観光税導入を検討している  〈イタリア〉ベネチア―入島制限及び予約制の導入 宿泊しない観光客への課金を予定している)
(4)熊野古道は、平安から中世にかけて熊野三山信仰を背景に、上皇や貴族、庶民に至るまで多くの人びとが歩いた信仰の道
(5)基本データ、歴史的背景の参照文献
「田辺市熊野ツーリズムビューローについて」
https://www.tb-kumano.jp/about/(2023年1月17日閲覧)
田辺市熊野ツーリズムビューローからのインタビュー回答
「田辺市熊野ツーリズムビューロー 二つの道の巡礼者」
https://www.tb-kumano.jp/kumano-kodo/dual-pilgrim/(2023年1月17日閲覧)
(6)〈持続する観光地〉―ここでは、国連世界観光機関が「持続可能な観光地」と定義する、訪問客や業界及び、受け入れ地のニーズに対応しながら、将来の経済、社会、環境へ配慮する観光とする  くわえて、熊野古道が世界文化遺産であることから、角田が指摘する世界遺産としての資源の「利用」と「保全」という相反する課題の解消を実現することとする
「UNWTO 国連世界観光機関」
https://unwto-ap.org/why/tourism-definition/(2023年1月10日閲覧)
角田朋彦「近現代のツーリズム・観光地の多様化」、野村朋弘『人と文化をつなぐもの―コミュニティ・旅・学びの歴史』藝術学舎 2014年(124貢)
(7)1、世界遺産熊野本宮館 2、田辺市観光センター 3、サンティアゴ・デ・コンポステーラ市観光局
(8)「DUAL PILGRIM(二つの道の巡礼者)早くも達成者1000名突破!!」
Microsoft Word - 01_å–±é•ı巡礼1000å’“é†flæ‹’_è³⁄æŒŽæ‘’ä¾ł (kishukan.com)
(2023年1月11日閲覧)
・現在のサンティアゴ巡礼は、「巡礼手帳(クレデンシャル)」を介しておこない、条件をクリアするとサンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂から「巡礼証明書(ラ・コンポステーラ)」が発行される サンティアゴ巡礼の達成条件と「二つの道の巡礼者」の達成条件は共有関係にある
「Otra Spein スペイン巡礼の歴史をサクッと解説!」
https://otraspain.com/compostela-history/1703/(2023年1月1日閲覧)
(9)「二つの道の巡礼者」のサンティアゴ側の達成条件は、新たに設定されたのではなく、従来のサンティアゴ巡礼の達成条件を共有している
サンティアゴ巡礼をサポートする組織の一つ
「NPO法人 日本カミーノ・デ・サンティアゴ友の会」
https://camino-de-santiago.jp/(2023年1月1日閲覧)
(10)「巡礼者統計情報 巡礼者数推移グラフ」
totaldata (camino-de-santiago.jp)(2022年12月31日閲覧)
(11)聖ヤコブの殉教日、7月25日が日曜日にあたる年を「聖年」としている この年は大聖堂の門が開かれ、その門を通るすべての人は罪が許されるとされている
(12)関哲行『スペイン巡礼史―地の果ての聖地を辿る』大進堂 2006年(98ー99貢)
(13)高坂は、観光産業は、景気や国際情勢などの影響を受けやすいため、観光経済への依存度が高まると地域経済は脆弱性が増すと指摘している
高坂晶子『オーバーツーリズム 観光に消費されないまちのつくり方』学芸出版社 2020年(33貢)
(14)「聖年」にスペイン人巡礼者の割合が高くなると述べている
「Otra Speinサンティアゴ巡礼事務所の統計情報を簡単に解説!」
https://otraspain.com/camino-statistics/36/(2023年1月11日閲覧)
(15)「共通巡礼達成者」の多い順から、日本(1113人)、オーストラリア(584人)、アメリカ(417人)、スペイン(357人)、台湾(154人)、イタリア(121人)、イギリス(123人)、カナダ(116人)、中国(105人)、ドイツ(65人)、フィリピン(60人)、ニュージーランド(50人)など計58カ国  和歌山県田辺市観光振興課より提供の「共通巡礼達成者登録状況」より(メール回答:2022年10月22日)
(16)世界遺産熊野本宮館スタッフ、浅里氏への直接インタビュー(実施日:2022年10月2日)
(17)角田朋彦、「近現代のツーリズム・観光地の多様化」、野村朋弘『人と文化をつなぐもの―コミュニティ・旅・学びの歴史』藝術学舎 2014年(125貢)
(18)1、2006年から2008年にかけて実施された「ニーズ把握のためのアンケート」では、熊野古道を訪れる外国の個人旅行者のうちの59%が「21-40歳」となっている 
「和歌山県田辺市 持続可能な観光地づくり-総務省」(WEB文献記載)
2、2020年8月「共通巡礼達成者」となった大原志麻は、自身の論考で近年のサンティアゴ巡礼がヨーロッパの学生の間で人気があると述べている
大原志麻「熊野古道とサンティアゴ巡礼路―「二つの道の巡礼者」の比較ー『四国遍路と世界の巡礼』2021年(12-22貢)(論文文献記載)
3、横田直美は、年齢別巡礼者(1989-2005)の61歳以上が全体の10%未満であることからサンティアゴ巡礼は若い世代で構成されていると指摘している
横田直美 2007年「サンティアゴ巡礼の現代性:統計にみる近年の巡礼者増加を手がかりとして」『人文論究』57巻2号(53-72貢)(論文文献記載)
これらから「61-70歳」層が高い割合を示している「共通巡礼達成者」は日本人の歩く観光客の増加が要因の一つと推測できる
(19)引用: 川添善行・編者早川克美 『空間に込められた意思をたどる』藝術学舎 2014年(145貢)
【参考文献】
「GE国際経済 旅行需要回復「公害」を懸念」『読売新聞』朝刊 2022年6月24日
中川紹一・早川克美 『時間のデザイン―経験に埋め込まれた構造を読み解く』藝術学舎 2014年
川添善行・編者 早川克美『空間に込められた意思をたどる』幻冬舎2014年
野村朋弘『人と文化をつなぐもの―コミュニティ・旅・学びの歴史』藝術学舎 2014年
関哲行『スペイン巡礼史―「地の果ての聖地を辿る』大進堂 2006年
高森玲子『スペイン サンティアゴ巡礼の道』実業之日本社 2016年
高坂晶子『オーバーツーリズム 観光に消費されないまちのつくり方』学芸出版社 2020年
井口貢 『観光文化と地元学』古今書院 2011年
星野英紀 ・山中弘 ・岡本亮輔 『聖地巡礼ツーリズム』弘文社 平成24年
神林博史 『1歩前からはじめる「統計」の読み方・考え方』ミネルヴァ書房 2016年

【論文文献】
横田直美 2007年「サンティアゴ巡礼の現代性:統計にみる近年の巡礼者増加を手がかりとして」『人文論究』57巻2号(53-72貢)
file:///C:/Users/junji/Downloads/20090121-3-20%20(3).pdf(2022年10月7日閲覧)
大原志麻「熊野古道とサンティアゴ巡礼路-「二つの道の巡礼者」の比較『四国遍路と世界の巡礼』2021年(12-22貢)
新井直樹「世界遺産登録と持続可能な観光地づくりに関する―考察」『地域政策研究』第11巻 第2号 2008年(33-55貢)
http://www1.tcue.ac.jp/home1/c-gakkai/img_kiyou/ronbun/ronbun11-2/arai.pdf
(2022年10月8日閲覧)
【WEB文献】
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https://www.mlit.go.jp/common/001126601.pdf(2022年10月4日閲覧)
「JNTO 日本政府観光局」
https://www.jnto.go.jp/jpn/(2022年12月29日閲覧)
「UNWTO 持続可能な観光の定義」
https://unwto-ap.org/why/tourism-definition/(2022年12月29日閲覧)
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https://action.jnto.go.jp/wp-content/uploads/2019/01/tanabe_inbound_0315_6.pdf
(2023年1月1日閲覧)
「和歌山県田辺市 持続可能な観光地づくり-総務省」
https://www.soumu.go.jp/main_content/000063265.pdf(2023年1月1日閲覧)
「一般財団法人 自治体国際化協会 経済活動 田辺市熊野ツーリズムビューローの事例から学ぶ、誇れる地域のつくり方」
http://economy.clair.or.jp/casestudy/inbound/5501/(2023年1月1日閲覧)
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「COREZO 多田稔子(ただのりこ)さん/田辺熊野ツーリズムビューロー
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「DUAL PILGRIM(二つの道の巡礼者)早くも達成者1000名突破!!」
Microsoft Word - 01_å–±é•ı巡礼1000å’“é†flæ‹’_è³⁄æŒŽæ‘’ä¾ł (kishukan.com)
(2023年1月11日閲覧)
「Otra Spain」
https://otraspain.com/compostela-history/1703/(2023年1月11日閲覧)

【取材協力】
和歌山県田辺市観光振興課(統計資料提供)
一般社団法人 田辺市熊野ツーリズムビューロー(インタビュー回答)
世界遺産熊野本宮館(訪問による直接インタビュー、写真撮影)

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