四国

藤田 賀子

古から現代へ、四国遍路「現代道しるべ札」の公共性あるデザインについて

はじめに 四国遍路とは、弘法大師 空海が歩いた道のりをたどる巡礼のことである。この道には古来より石の道しるべが設置されている。最古の石は、徳島県阿南市の「かも道...

渡部 志織

人形浄瑠璃「伊予源之丞」~後世への伝承と発展について~

はじめに 人形浄瑠璃とは、太夫・三味線・人形遣いが三位一体となり演じられる日本の伝統芸能の一つである。この人形浄瑠璃は、明治時代より愛媛県松山市三津地区でも演...

尾上 貞雄

インテリアを力にした空き家リノベーションによる塩飽本島の賑わい復活 ― 特色あるプロジェクトを核にして身の丈に合ったまちづくり ―

船が本島(ほんじま)泊港に入ると、大勢の人が来島者を待ち受け、賑わっている。2022年開催の瀬戸内国際芸術祭(瀬戸芸)は、11月6日に幕を閉じる。瀬戸芸は、「海の復...

橋本 淑子

地中美術館ー究極までに完成された思考体験の場

はじめに 地中美術館は、福武總一郎が構想したベネッセアートサイト直島の心臓にあたるような美術館であり、“Benesse(よく生きる)”を体感する場所として...

沢 丞

「そらからのまなざし」と「そらへのまなざし」―『とくしまドローン紀行 そらたび』がもたらす芸術空間の展開―

(1)『とくしまドローン紀行 そらたび』(以下、『そらたび』)について 『そらたび』は、徳島県のケーブルテレビであるテレビトクシマで配信されている番組である(註...

高木 由貴子

カフェバー発の文学賞―「半空文学賞」の歩みとこれから―

はじめに 近年、町おこしの一つとして自治体や地域の団体が主催する文学賞が盛んだ[1]。これらの文学賞とは対照的に、カフェバーの店主の趣味から創設されたのが「半空...

山口 光春

金比羅大権現の修験道

 1.基本データーと歴史的背景  琴平山の中腹の地質は、標高400mから上が讃岐質安山岩で、下は花崗岩だ。金刀比羅宮は花崗岩の変化した花崗土上に存在する。所在地は香...

山田 徹

文化財と地域 豊島松子の民藝蒐集活動

はじめに 文化資産評価報告として、一人の女性の蒐集活動から「文化財と地域」を考察。次の3点を考察する。 1 豊島松子の蒐集品・建築物。 2 建築物は登録有形文化...

河田 顕二

平成ブームで終わらない讃岐うどん人気の秘密を探る

1.はじめに 平成31年4月29日、香川県の地方紙である四国新聞社が読者投票で選ばれた「香川の平成10大ニュース」*1 を発表したが、第1位は「讃岐うどんブーム」で...

尾﨑 里美

牧野植物園にみる、人の手と自然の交わり

Ⅰ. はじめに 高知県立牧野植物園は、県出身の植物学者・牧野富太郎の業績を讃え、逝去の翌年1958年に造園された植物園である。所在地は牧野の希望であった高知市五台山...