大阪
〈文楽〉の文化資産評価と、その伝統保存の公益性
はじめに 飛鳥・奈良時代に傀儡を操る芸能が散楽とともに大陸から我が国に伝わるが、日本固有の信仰とその呪術に〈形代〉を用いる習俗はすでに発生していた(資料1)と...
守口大根―伝統の復活と継承
はじめに 守口市の名産品に「守口大根」という伝統野菜が存在する。しかし私は守口市に30年以上住んでいるが、そんなものは見たことがない。守口大根の存在を知ったのも...
北加賀屋クリエイティブ・ビレッジ(KCV)構想にみるアートによる創造的まちづくり ―企業メセナによる創造経済とソーシャルグッドの実現―
はじめに 近年、まちづくりの手段として、アートを活用する所謂「アートプロジェクト」は全国的にみられるようになった。しかし行政が大きく関わる大規模な芸術祭*1を除...
「以楽公園」―美しさと価値を認知されるためにできること―
はじめに 重森三玲(1896-1976)によって命名、作庭された以楽公園は、完成時には「以楽苑」と呼ばれ公園ではなく日本庭園であった(1)。香里団地の一角に存在し、柵で...
樹齢1000年超の「薫蓋樟」が伝える、大阪・門真の歴史文化と自然信仰
1.はじめに 住宅地で、圧倒的存在感を放つ、樹齢1000年超えの国指定天然記念物の楠「薫蓋樟(くんがいしょう)」[1]。古代よりこの巨樹は周囲の変化をどのように見てき...
団地再生から生まれた地域の縁側 ー香里団地「デゴイチプロジェクト」ー
はじめに 1950年代後半、日本は高度経済成長期に入り、急速に都市化や産業化が進展していた。その結果、都市部では住宅不足が深刻化し、その解消策として大規模な集合住...
大阪切子 〜手磨きできらめくガラスの宝石〜
はじめに 切子と言えば、伝統的工芸品の江戸切子(1)と薩摩切子(2)が広く知られている。大阪にも工房を持ち、切子の制作をする職人がいることはあまり知られていな...
堺打刃物伝統の技術継承と発展への挑戦
1、はじめに 人類が初めて創り出した包丁の歴史は、アフリカ・タンザニアで発見された約180万年前の打製石器に遡る(註1)。石器包丁は、磨き上げてより鋭利にする技術で...
「読書の森」(大阪府松原図書館)を起点にした地域デザイン
はじめに、 本大学に入り数々のレポートに取り組むにあたって、これまでの人生の中で最も頻繁に「図書館」を活用した。図書館に通いながら、単に参考図書を手に入れるだ...
ひらかたパーク 生き残った老舗遊園地が切り拓く独自の魅力
1.はじめに 「ひらかたパーク」のある枚方市は人口約39万人、大阪府内で5番目に人口の多い市である。[註1]大阪府の北東部、大阪市と京都市のほぼ中央に位置し、市の西...