「マリーナベイ」ー都市国家の湾岸空間
はじめに
マリーナベイはシンガポール共和国(以下、シンガポール)の南部中心に位置し、かつてはマラッカ海峡における重要な交易拠点として栄えた貿易港であった。1965年の建国当初、食糧や水も自給できないほど資源がなく、自立できるだけの市場もなかったシンガポールが、国際都市をめざし発展していくとともにマリーナベイも変貌をとげて、現在ではシンガポールといえばマリーナベイといわれるほどの存在感を誇っている。本稿ではアメリカ東海岸のボルチモアのインナー・ハーバーを比較事例として取り上げ、マリーナベイがどのような空間なのかを明らかにし、空間的価値を評価する。
1. 基本データ
名称:マリーナベイ
所在:シンガポールの商業中心地区(CBD)に位置する湾を囲むエリア
外周:3.5km
設計目的:新しい投資・訪問者・才能を引き寄せるとともに、シンガポール市民の公共の余暇空間になること。マリーナベイ周辺を世界クラスの業務中心地として開発し、世界クラスの文化施設の建設などを行い、新たな都心を開発する(1)。【資料1】
2、歴史的背景
シンガポールは1824年にイギリスの植民地となり、急速に発展する中でアジア各地や中東などからの移民労働者も急増し、シンガポール川のほとりは商業活動の中心として繁栄してきた(2)。しかし日本の占領時代を経て、戦後再びイギリスの統治下におかれた1950年代は、不法居住者の密集地区から発生するゴミや排泄物などで川辺は荒廃し、汚濁された水が港に流れ込み悪臭を放ったシンガポール川の河口が現在のマリーナベイである(3)。1965年の建国直後、初代首相リー・クアンユー(1923-2015)が率いる政府が工業化政策を推進し、多国籍・外資企業を積極的に誘致するために最適なビジネス環境を整え、グローバル都市を目指し(4)、政府が大々的に開始したシンガポール川の大掃除と湾岸の埋め立てプロジェクトは、シンガポールが国際都市として発展する第一歩であった。
50年の港湾都市再開発の末、マリーナベイの湾は、屋外イベントではそのまま舞台背景となるような空間となり、シンガポールが国際的なイベントを積極的に招致して、グローバル都市シンガポールを世界にアピールすることを実現した。マリーナベイ周辺の公道を使用した世界初の夜間レースであるF1はメディアを通して世界中に発信され、その背景に映り込んだマリーナベイはイベントとの相乗効果により、海外のひとびとの視覚に訴えかけ惹きつける存在として位置づけられただろう。
国内でも、年末のカウントダウン花火大会などのさまざまなイベントの開催、国を挙げて独立記念日を盛大に祝う建国記念式典ナショナルデーの会場(5)となったことで、マリーナベイは国を象徴する特別な場所として市民の思い出に残る存在となったといえる。【資料2】【資料3】
3、インナー・ハーバーとの比較
インナー・ハーバーはボルチモアの港である。かつてボルチモアはアメリカ東海岸の主要都市として栄えたが、1950年代、商業地区の小売業の売り上げは悪化し、ウォーターフロントも荒廃した。 危機感を抱き地元の企業経営者たちは、具体的かつ迅速な改善をもたらすことを目的とした委員会(6)を組織し、自治体と民間投資家へ協力を求めた。都市設計や建築の特徴は、フリゲート艦コンステレーションのレプリカ(7)のような歴史的シンボルを桟橋に設置、隣接する大通りとウォーターフロントの遊歩道や公園の開発など、港の歴史と街と水辺との関係性に重きをおいたことにあると考えられる(8)。 30年におよぶ開発を経て再生されたインナー・ハーバーは、商業施設や観光地が混在する活気あふれる都市になり(9)、アメリカ建築協会の都市デザイン部門賞を受賞し、港湾再開発の成功例として国内外から注目されている(10)。
シンガポールの都市再開発局のフン・シュー・レンは、マリーナベイの再開発を検討する際にボルチモア港を始めとして世界の港湾再開発の事例を調査した(11)と述べているが、マリーナベイとインナー・ハーバーには、長期港湾都市再開発計画の策定、明確なコンセプト、公共交通機関の整備、官民が一丸となり推進、観光の目玉となる建築物やシンボル的施設の建設、公募により民間企業を誘致する、市民の憩いの場である、など多くの共通点がみられる。
相違点に目を向けると、マリーナベイは新たに造成された土地に作られていること、国が開発を主導している点などの違いが見られるが、シンガポールは積極的に国内外の専門家に計画に関する助言を求め、 海外の優れた港湾都市開発を精査して得た成果物をマリーナベイの開発に生かすことができたことは特筆すべき点である。そしてインナー・ハーバーの開発時代は成し得なかった高度な技術が求められる建築物の設置が、技術の進歩により可能になったこともあげられる。【資料4】【資料5】【資料 6】
4、積極的に評価する点
まず、湾全体がネックレスのようにつながった空間設計の点から評価する。リー・クアンユーは「有名な都市計画立案者である丹下健三と中国系アメリカ人のI・M・ペイの特立した助言にもとづいて、湾を埋め立て、マリーナを小さくし、それぞれの岸からもう一方を見ることができるようにした。それによって、マリーナベイは巨大な湾ではなく魅力的な広場になった。」と著書に記しているが(12)、 実際に湾を散策すると対岸を一望でき、背後の高層建築のスカイラインに内包された水際の低層階の建物やオープンスペースは、湾を中心とした水との親和性が保たれ、空間の広がりを感じる。 視界を遮るものがない360度の視点場を作り出し、湾と周辺地区の動線はシームレスで、アクセスしやすいことも優れている点としてあげられる。さらに特徴的な水際の建造物は、 空間的アクセントとなりアイストップやビューポイントが成立している。
次にマリーナベイサンズホテル(13)が奇抜な形状から、昼夜を問わずランドマークの機能を果たしている点を高く評価したい。 屋上に舟を載せているような3つの高層タワーの間には大きな空洞があり、日中はシンガポール海峡まで見渡せ、壮大で清々しい空間が広がる。夜間はレーザー光線やライトアップの効果で、闇の中にその姿を浮かびあがらせ、ひとの視線を引き寄せるランドマークの持つシンボル性や象徴性が発揮され、マリーナベイは訪れるひとの感性に訴えかける存在となっている(14)。【資料7】
5、今後の展望
2020年世界中を襲った新型コロナウイルスの世界的大流行の影響によって、シンガポールは大打撃を受けた。 2019年には年間1,910万人だった海外からの訪問客が、2021年に33万人まで減少し、シンガポール政府観光局は回復するのは2024年になると予測している(15)。
現在観光の目玉であるマリーナベイサンズの隣接地には最先端のアリーナ、高級ホテル、MICE施設の造設が進行中で(16)、海上ステージも改修工事に入っている(17)。台風や地震の天災がないシンガポールでは(18)、近未来的なランドマークの設置が可能である。今後も印象に残る建築をマリーナベイに造設し、いつかは実物を見に行きたいと焦がれる存在として、この苦境からの復活を遂げる一翼を担うことを期待する。
まとめ
なにももたずに独立した都市国家シンガポールは、50年かけて港湾を開発し、マリーナベイを誕生させた。特徴的な水際の建造物をもち、ひとびとが水辺に集う空間はシンガポールの象徴と称されている。
コロナ禍で国境が封鎖された時に訪れたマリーナベイは、変わらない眺望を誇り、マーライオンは湾に水を吐き続けていたが、誰もいない広々した空間に立つと、美しさの中に物悲しさが感じられ、いつも苦手な人混みが恋しくなった。写真撮影に他者が写り込まないように苦労するほどの観光客で賑わってこそ、生き生きとした空間になるのである。そのためにはグローバル都市および国際ビジネスのハブとして、見る人を魅惑する空間であり続けることが不可欠であるだろう。シンガポールは現状に甘んじることなく、さらにひとびとをこの湾岸空間に惹きつける戦略を練り、マリーナベイは今後も新たな空間として生まれ変わる可能性を秘めている。
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マリーナベイ Marina Bay, Singapore
都市国家の湾岸空間
(2023年1月27日筆者撮影) -
【資料1】シンガポールとマリーナベイの概要
2022年11月18日筆者作成(2023年1月24日加筆)
出典
図1. One Map, https://www.onemap.gov.sg/main/v2/より引用、筆者加筆
図2. Historical Maps of Singapore,Department of Geography, National University of Singapore, https://libmaps.nus.edu.sgより引用、筆者加筆作成
図3.Apple Map より引用、筆者加筆作成
参考文献
外務省、https://www.mofa.go.jp/region/index.html (2023年1月23日最終閲覧)
Visit Singapore, https://www.visitsingapore.com/travel-guide-tips/about-singapore(2023年1月27日最終閲覧)
Statistics Singapore, https://www.singstat.gov.sg(2023年1月27日最終閲覧) -
【資料2】マリーナベイの変遷
2022年11月18日筆者作成(2023年1月24日加筆)
出典:
写真1.4.5 Urban Redevelopment Authority Singapore (URA)より写真引用
写真2.3.6.8 Urban Redevelopment Authority Singapore (URA) City Galleryにて筆者撮影(2022年7月21日)
写真7. The Public Utilities Board (PUB) https://www.pub.gov.sg/marinabarrage
(2023年1月23日最終閲覧) -
【資料3】マリーナベイで開催される国内外の大規模なイベント
作成日:2022年11月26日 筆者作成(2023年1月24日加筆)
出典:
1、ナショナルデーパレード (建国記念日イベント)、2007年よりマリーナベイで開催 https://www.marinabaysands.com (2022年11月20日閲覧・写真引用)
2、2010年世界初の青年による五輪「ユース・オリンピック」開催
https://olympics.com/ja/olympic-games/singapore-2010
(2022年11月20日閲覧・写真引用)
3、Formula1 Singapore Airlines Singapore Grand Prix
2008年より開催、来年で14回目を迎える
https://singaporegp.sg/en(2022年11月26日閲覧・写真引用) -
【資料4】ボルチモアとインナー・ハーバーの概要
2023年1月24日筆者作成
出典:
地図google地図データ 2023©︎Googleより引用、筆者加筆作成
空港から所要時間:https://www.bccenter.org/p/attend/transportation (2023年1月23日閲覧)
1、ボルチモア
参考文献:堀野正人「湾岸都市における観光地化の過程について」、奈良県立商科大学「研究季報」第10巻第3号、1999年、 45ページ
2、インナー・ハーバー 都市再生計画
参考文献
Vincent del Rio (2018).From Downtown to the Inner Harbor: Baltimore‘s Sustainable Revitalization Part 2: The Inner Harbor Plan (1967 to 2005), FOCUS 14, 62〜63ページ -
【資料5】インナー・ハーバーの空間構成
2023年1月24日筆者作成
出典:
図3:Vincent del Rio (2018).From Downtown to the Inner Harbor: Baltimore‘s Sustainable Revitalization Part 2: The Inner Harbor Plan (1967 to 2005), FOCUS,14,
写真引用 (2023年1月23日最終閲覧)
インナー・ハーバー全景Baltimore Collegetown , https://baltimorecollegetown.org/explore-baltimore/
USSコンステレーション、サイエンスセンター、ハーバー・プレイス、ハイアットホテル、水辺のアトラクション Vincent del Rio (2018).From Downtown to the Inner Harbor: Baltimore‘s Sustainable Revitalization Part 2: The Inner Harbor Plan (1967 to 2005).FOCUS.14,
世界貿易センター https://www.wtcbalto.com/
水族館https://aqua.org/
アメリカン ビジョナリー アート 美術館(AVAM) https://www.avam.org/
参考ウェブサイト:Maryland Manal On-line
https://msa.maryland.gov/msa/mdmanual/36loc/bcity/chron/html/bcitychron19.html -
【資料6】 シンガポールとマリーナベイの都市再開発計画
2022年11月18日筆者作成(2023年1月24日加筆)
出典:
写真①③ Urban Redevelopment Authority Singapore (URA) City Gallery にて (2022年7月21日 筆者撮影)
写真② 引用:Urban Redevelopment Authority Singapore (URA),https://www.ura.gov.sg/
参考文献:Urban Redevelopment Authority Singapore (URA)
(2023年1月23日最終閲覧) -
【資料7】マリーナベイの空間を構成する建造物と交通アクセス
作成日:2022年11月18日筆者作成(2023年1月24日加筆)
出典:
写真(2022年7月23日筆者撮影)
図1.Apple Map より地図引用、筆者加筆作成
図2.One Map, https://www.onemap.gov.sg/main/v2/ より地図引用、筆者加筆作成
参考ウェブサイト:(2023年1月23日最終閲覧)
Urban Redevelopment Authority Singapore (URA) , https://www.ura.gov.sg/
Visit Singapore, https://www.visitsingapore.com/travel-guide-tips/about-singapore
The Esplanade, https://www.esplanade.com
Singapore Flyer, https://www.esplanade.com
The Float@Marina Bay, https://www.stadiumguide.com/float-marina-bay/
Marina Bay Sands, https://www.marinabaysands.com
The Sails at Marina Bay, https://thesailmarinabay.com
Apple Marina Bay Sands, https://www.apple.com/sg/retail/marinabaysands/
Louis Vuitton, https://www.marinabaysands.com/shopping/louis-vuitton.html
Marina Bay Residences, https://www.marinabayresidences.com
Merilion Park, https://www.visitsingapore.com/see-do-singapore/recreation-leisure/viewpoints/merlion-park/
丹下都市建築設計, https://www.tangeweb.com
参考文献
参考文献
註(1)シンガポール都市再開発局(URA) https://www.ura.gov.sg/(2023年1月24日最終閲覧)
註(2)Singapore Tourism Board https://www.visitsingapore.com/en/
(2023年1月24日最終閲覧)
註(3)シンガポール都市再開発局(URA)https://www.ura.gov.sg/Corporate/Get-Involved/Shape-A-Distinctive-City/Explore-Our-City/Marina-Bay/The-Marina-Bay-Story(2023年1月24日最終閲覧)
註(4)「経済振興政策の変遷外資・多国籍企業誘致から地場企業振興へ」、自治体国際化協会シンガポール事務所、Clair Report No.495、2020年4月、9ページ
註(5)ナショナルデー パレードは、1965年に独立宣言がなされたシンガポールの象徴的な歴史的建造物である旧国会議事堂のパダン広場、国立競技場のどちらかで開催されていた。National Archives Singapore,
https://www.nas.gov.sg/archivesonline/blastfromthepast/nationalday
(2023年1月24日最終閲覧)
註(6) Greater Baltimore Committee、https://gbc.org/about-us/gbc-history/
(2023年1月22日閲覧)
註(7) USSコンステレーション【資料5】に写真掲載
註(8)Vincent del Rio (2018).From Downtown to the Inner Harbor: Baltimore's Sustainable Revitalization Part 2: The Inner Harbor Plan (1967 to 2005), FOCUS,14, p66
註(9) Vincent del Rio (2018).From Downtown to the Inner Harbor: Baltimore's Sustainable Revitalization Part 2: The Inner Harbor Plan (1967 to 2005), FOCUS,14, p64
註(10)Edward Gunts, “Innner Harbor East project wins national award,”THE BALTIMORE SUN,1994,https://www.baltimoresun.com/news/bs-xpm-1994-12-08-1994342093-story.html(2023年1月20日最終閲覧)
1994年、アメリカ建築協会の都市デザイン部門賞「Honer Award」受賞。「住宅と商業施設を一体化して計画することで、複合用途のコミュニティを機能させる方法を示す非常に洗練された例であり、この非常によくできた立体的で複数の開発者による計画は、公共施設を舞台とした地域全体を創造するためのガイドラインを示している」と評価された。
註(11)株式会社エー・アンド・ユー 編集雑誌『a+u (エー・アンド・ユー) 、特集:シンガポール、ヴァーティカル・グリーン・シティ』2012年 6月号 、 52ページ。
世界の港湾再開発の事例を調査した結果、湾は内海を取り巻く形で、内海は多彩なアクティビティを内包できる広さをもち、かつ岸からそう離れていないこと、CBDとつながっている感覚を失わない範囲にあることが条件となった。」と座談会において述べている。この雑誌は、実際にシンガポールの都市設計に関わったURA(都市再開発局)やPUB(公益事業局)、NParks(国立公園管理局)、HDB(公団開発局)、コンサルティング会社、各々事業体の担当者たちが出席した6つの座談会収録のまとめである。
註(12)ハン・フッククワン編集、小池 洋次監訳『リー・クアンユー、未来への提言』、日本経済新聞出版 、2014年1月 15ページ。
丹下健三(1913-2005)
中国系アメリカ人I・M・ペイ(1917-2019)
YAP XIN YIN ERICA.2012.CITIES ON THE MOVE: THE TRAVELS OF MARINA BAY, SINGAPORE.Department of Geography National University of Singapore:5
「URAによると、ボルチモアのインナー・ハーバー、シドニーのダーリングハーバー、サンフランシスコのピアなどのウォーターフロントを研究し、湾の大きさが大きすぎると判断し、さらに埋め立てを行い、1050m×780mから900m×400mに縮小した。」
註(13)Safdie Architects, https://www.safdiearchitects.com/projects (2023年1月27日最終閲覧)
マリーナベイサンズホテル
設計者:モシェ・サフディ
マリーナベイサンズホテルは、マリーナベイ水域周辺の環状開発を完成させるというURAの長期計画目標に沿うように設計された。56階建ての3つのタワーは340mのスカイパークでつながれ、屋上庭園にはインフィニティプールが設置されている。
IR統合型リゾート施設であるマリーナベイサンズは、ウォーターフロント開発とアクティビティの連続的なネックレスの一部として街の玄関口を形成し、街の中心であるマリーナベイ貯水池を再定義するという都市再開発局URAのビジョンの中心を成している。
註(14)Urban Redevelopment Authority Singapore (URA), https://www.ura.gov.sg/ (2023年1月28日最終閲覧)
1993年、URAの開発ガイドプラン(DGP)である「シティセンターにおけるMICEハブとリゾート:マリーナベイサンズ」が発表され、マリーナベイを国家ブランディングの中心地、国家的シンボルとして「集いの場」であるとした。マリーナベイの計画決定により、政府は湾全体を完全に埋め立てず、より大きな集客力を持つ魅力的なウォーターフロントを残すことを決定した。
註(15)Singapore Tourism Board、
https://www.stb.gov.sg/content/stb/en/media-centre/media-releases/Singapore-tourism-sector-recovers-strongly-in-2022-visitor-numbers-expected-to-double-in-2023.html (2023年1月27日最終閲覧)
註(16)Sands, https://www.sands.com/news/press/marina-bay-sands-unveils-us1-billion-reinvestment-to-transform-luxury-travel-and-hospitality-experience/ (2023年1月27日最終閲覧)
註(17)Ministry of Defence and the Singapore Armed Forces、シンガポール国防省、 (2022.3). https://www.mindef.gov.sg/web/portal/mindef/news-and-events/latest-releases/article-detail/2022/March/22mar22_nr. (2023年1月24日閲覧)
2017年、The Float @ Marina Bayが「NS Square」として再開発されることが発表され、完成すれば、特徴的で魅力的かつ柔軟なコミュニティとイベントの場となる常設スペースとなることが明らかになった。この施設は、NS(ナショナルサービス、徴兵制度)をテーマとしたギャラリー、コミュニティスポーツ施設、新しいウォーターフロントの遊歩道が設置される。「NSスクエア は、私たちの国家公務員の物語を紹介し、国家公務員の貢献を称える場所となる。」
註(18)Earth tremors in Singapore.2014.National Library Board.(2014)
https://eresources.nlb.gov.sg/infopedia/articles/SIP_65_2005-02-02.html(2023年1月20日閲覧)シンガポールは地震地帯の外にあるため、地震が発生した記録はない。ただし、シンガポールでは、インドネシアのスマトラ島で発生した地震によって引き起こされた低レベルの地震が定期的に発生する。時折、これらの揺れにより建物が揺れることがあるが、建物の構造的完全性に影響や物的損害を引き起こすほど深刻ではない。そのため、シンガポールは地震がおきない前提で都市設計をしている。
The Straits Times (2013).https://www.straitstimes.com/singapore/cyclone-unlikely-to-hit-singapore-experts-say(2023年1月20日閲覧)シンガポールは北緯1度、ほぼ赤道直下に位置するため、熱帯低気圧が近い将来影響を与える可能性は非常に低い。台風の被害はきわめて少ないといえる。