上村 博(教授)2017年9月卒業時の講評
今年度秋季卒業生のみなさま、卒業研究のレポートお疲れさまでした。
今回私が担当したのは、ひとりの芸術家の独特な制作手法を取り上げられた方、静岡県の図書館での読み聞かせの活動についてまとめられた方、教育施設の付属資料館の意義を論じられた方、ホスピタル・アートの可能性を考察された方でした。いずれもご自身の実地の観察を踏まえた具体的な内容で、かつそれぞれの問題意識がはっきり示された興味深いものばかりでした。
ただ、難解な文章表現によってせっかく取り上げられた事例の意味が伝わりにくくなったものや、事例の持ついろんな方向性をうまく整理できずに(捨てきれずに)特色が平板になってしまったところもあります。そのようなときにも、類似する他の例と比較対照することによって何が特筆できるかを考え直すことが有効だと思います。
いずれにせよ、今回は全体として良いレポートが多かったと思います。今回の調査研究によって得られた知見をこれからも生かしてくださること願っております