東京
「絶対城」の放つ神聖さの源ー空間に込められた意味を次世代につなぐー
東京都中野区立哲学堂公園には、独特な雰囲気の古建築群がある。中でも絶対城はひときわ神聖な魅力を放つ。その源はどこにあるのだろうか。本稿では、空間造形の視点から...
「古着屋の街」高円寺における価値の再生と循環のデザインについての考察
はじめに 東京都を東西に横断するJR中央線沿線は、アニメや文学、音楽、演劇など独特の文化が発達し中央線サブカルチャーと呼ばれている。また古本店、アンティーク店、...
「八王子から横浜の絹の道」―歴史と地域開発
1.はじめに 八王子から横浜へ続く街道は「絹の道」と呼ばれ、古くから絹商人の往来が多く、その街道沿いも栄えていた。しかし現在においては所々の史跡は散見されるも、...
中目黒桜まつりが生み出す自律分散型ネットワーク――桜と地域文化が織りなす寛容なまちの形成――
はじめに 東京都目黒区の中目黒は、古くからの住宅街と自然環境を保ちながらも、創造的な文化の発信地として独自の進化を遂げてきた。このまちの象徴的なイベントである...
障害福祉×デザインの協働チーム想造楽工――あらゆる属性・枠を超えた協働のデザイン――
1.はじめに 想造楽工(そうぞうがっこう)のプロダクトは、宮島依子がディレクション・デザインをおこない、障害のある人たちが絵の制作を担う。ユーモアのある伸びやか...
ゆるやかな都市祭礼を持続させるもの〜雑司が谷鬼子母神御会式の考察〜
はじめに 都市の祭礼には、どのような特質があるのか。稲葉陽二は、村の祭礼と都市祭礼との違いとして、「自発的なつながり」「ほどよい閉鎖性」「定時性」の3点をあげ...
都内の交通機関のユニバーサルデザインに関しての報告書
1. 基本データと歴史的背景 都内のバスや電車におけるユニバーサルデザインの取り組みは、多様な利用者が快適に利用できる環境を提供している。特に、低床バスの導入や...
開園150周年を迎えた上野恩賜公園 ~これからの存在意義と継承への発展性~
はじめに 上野恩賜公園(名称:上野公園)は昨年、開園150周年を迎え、長い歴史の中では戦争や自然災害など、様々な出来事を通し我々と共に存在し続けてきた。 上野公園...
進化する江戸切子 さらなる発展
はじめに 東京都江東区・江戸川区・墨田区などで作られているガラス工芸品である「江戸切子」〔資料1〕。切子とはガラスを削る技術のことで、表面は複雑で美しい模様の「...
市区町村立美術館のあり方を板橋区立美術館を通じて考える
1、はじめに 1970年代から90年代にかけて多くの公立美術館が作られた。近年設備更新時期を迎えるが、その必要資金を議会等で確保する際に改めて地域における公立美術館...