
心を掴まれる魅力-水元公園の「美しさ」とは何か
はじめに
筆者は10年前初めて、自宅(埼玉県吉川市)から車で30分の距離にある東京の東部葛飾区にある水元公園(1)(資料1、2)を訪れた。それ以来、週に1~2度1時間ほど散歩をする。住宅街に囲まれた都市公園だが、訪れる度にその水と緑の「美しさ」に魅せられてきた。本稿では、水元公園の「美しさとは何か」、「何が心を掴むのか」に着目し水元公園の魅力を考察する。
1.基礎データ
名称:東京都立水元公園
所在:葛飾区水元公園、東金町五・八丁目、東水元二丁目、埼玉県三郷市
種別:広域公園
開園:1965年4月
敷地:96ha(東京ドーム20個分)
管理運営:水元公園は東京都建設局、水元小合溜は葛飾区役所
2.歴史的背景
1729年徳川吉宗によって農業用水確保のため水元小合溜(みずもとこあいだめ)(2)(資料3)が造られた。1923年関東大震災では樹木や広場が火災を食い止め(3)、以来道路建設や公園確保に重点が置かれた。1930年都市計画法が制定され、水元地区は江戸川風致地区(4)(資料4)に指定された。その後、1939年東京緑地計画で環状緑地帯(5)(資料5)となったが、公園用地確保は第二次世界大戦で中断された。戦後、農地開放で公園用地の大半を失ったが、住民が憩いの場を求め1965年、水元小合溜に沿って水元公園は開園した。
2003年国土交通省は、20世紀後半の経済性や機能性重視を振りかえり、21世紀には自然と調和した美しい景観を、次世代に引き継ぐ政策大綱を発表した。生態系ネットワークの保全、復元、創出に、水と緑が大きな要素だと考え、都市公園の整備や活用が必要となる(6)(資料6)。
3.評価
3-1管理と防災
水元公園と水元小合溜は、生態系に配慮して目標・対策・評価をゾーン(水元公園は14ゾーン(資料7)、水元小合溜は5ゾーン(資料8))ごとに行い、ゾーニングで管理されその美しさを保っている。都市の緑にはレクリエーション、都市防災、環境保全、景観形成など、それぞれの機能と役割がある。ヒートアイランド現象の緩和、地球温暖化防止、大震火災時等で重要な働きをする(7)自然災害避難場所(8)に指定されている。
3-2親水の場
葛飾区では30年前に、「カムバックかわせみ作戦」(9)と銘打ち、水元小合溜の水質浄化を始めた。当時の新聞(10)を読むと水質汚染が進み、水辺の動植物の生態系が破壊され、美しさとは程遠い状態だった(11)。1993年釧路開催のラムサール条約第5回締約国会議(COP5)(12)で、葛飾区は「カムバックかわせみ作戦」のプレゼンテーションを行った。それは、区民が水元小合溜の水質浄化への取り組みへ興味を傾ける機会となった。
都市公園にはさまざまな機能があり、それぞれの役割を果たしている。しかし、生態系の循環は自然界だけではなく、人間の生き方、欲望、願望なども含んで自然界は循環している(13)。30年前の高度成長期に、便利さを追求して環境が破壊された。当時住民たちは環境には関心がなく、水辺を親水の場(14)とは考えていなかった。葛飾区役所の水と緑の部の元部長井上洋二郎氏(15)は、少し時代の要求より早く動いてしまったと話された。しかし、小さな段ボール箱に詰まったCOP5の資料を拝見すると、精力的に環境問題に取り組まれた姿勢が伝わってきた。カムバックかわせみ作戦の取り組みが、区民が求める安らぎと潤いを与える水元公園へと導けたのだと評価できる。現在も井上洋二郎氏の意志は引き継がれ、計画と情熱をもって環境改善に取り組むと、美しい自然は蘇ることを実証している。
また、都市生活者が求める親水の場は、家庭でもなく職場でもない第三の居場所(16)の役割も担っている。
4.他の都市公園との比較による特筆点
「一般に都市公園の「生態系保全」は難しい。山手線内で考えると、「生態系保全」ができるのは、皇居、赤坂御用地、国立科学博物館附属自然教育園(以下、「自然教育園」)(17)(資料9、10)であろう」(18)。そこで、自然教育園を比較対象として取り上げ、水元公園との「類似点」と「相違点」に着目し、水元公園の特筆すべき点を述べる。
4-1類似点―生態系
水元公園も自然教育園も「生態系保全」の指標として、生物ピラミッドの頂点となるカワセミ、大鷹(19)、タヌキが共に生息している(資料11)。
4-2相違点―閉じた場所と開かれた場所
敷地面積20haの自然教育園は、敷地の85%は非公開の閉じた場所で、雑木林に覆われた武蔵野(20)の自然の森である。その自然保護地域は、人の手を加えず自然の変化を研究して「生態系保全」をしている(21)(資料12)。一般開放の15%は、常時300人の入園定員を設け、テーマに沿って手入れをしている(22)。入園料は、維持管理などに利用している(23)。園内には放送設備がないので閉園時間前になると、スタッフが園内を徒歩で回り、70年間入園者の追い出しを行っている(24)。
96haの水元公園は江戸時代から桜の名所で、人工的な景観美の開かれた場所である(25)。柵はなく自由に水辺の水にも触れられ、小径も歩くと懐かしさがある。いつでもどこからでも入園(資料13)でき、多くの人の手入れによって「生態系保全」をしている。
4-3特筆点
「水元公園は、明治神宮のように何もない田や畑から、湿地に合う木を植え自然溢れる場が創られた」(26)。人は自然を破壊するばかりでなく、森や水郷を造り自然を守れることを実証した。
水元公園は、駐車場から南北に散歩空間がデザインされ、心地よい美しさを保っている(資料14、15)。南側は長四角のイメージで、水辺の里(資料16)は貴重品種のオニバスやアサザの池がある。北側は丸いイメージで、バードウォッチング場や水元かわせみの里(27)(資料17、18)で、時々カワセミ(28)(資料19)に会える。
水元公園の「美しさ」とは何か
カントは「何かを美しいという時、それが私たちの前に現れている姿、心に映る形、気に入って満足して、「あぁいいなぁ」と感じている」と述べた(29)。それを「美しさ」の定義とすれば、公園の北側のメタセコイア(30)の森から水元かわせみの里に至る小径を、夕方、風を感じ水と緑を眺めながら歩く。沈みかける夕日、不意に現れるカワセミ、目に見えない水の中に潜む命までもが、「あぁいいなぁ」と感性(31)(資料20)を刺激する。その感性が、目に見えているものと見えないものを結ぶ。見えているものの奥の記憶にある見えない世界を含めて、その「美しさ」を体中で心地よいと感じる。
何が心を掴むのか
散歩中の水と緑の「美しさ」は、個々のデザインのエレメント(32)が、「身体」に作用して「心」に響き感性を刺激する(33)。美しいものに感動する心が芸術を生み、複雑な日本の自然が固有の文化を育てる(34)。
5.今後の展望
地球を壊している人間は、反面で自然から安らぎを得たいと言う欲求を持っている。この矛盾した生き方に哲学者の桑子敏夫は、「守るべき自然は自然そのものではなく、むしろ自然との「かかわり」の中にあったのだ」と述べた(35)。水元公園を訪れる人が、人間は自然の一部であるという自然観(36)を持ち、その場を「自分ごと」(37)だと捉える時、その想いが桑子の言う「愛着」になる。子供から大人までもが、水と緑の「美しさ」に「愛着」を育む時、その行為が「美しさ」を保つ鍵となる。その「美しさ」は、感動を誘い、愛しむ心を育み、明日を生きるエネルギーを与えてくれる。これこそ、時代を超え後世に引き継ぐべき文化資産であり、継続した教育、啓発活動が要求される。
6.まとめ
水元公園は、さまざまな人たちが自由にいつでもどこからでも入園できる。その自由さの中で多くの人たちの手入れによって「生態系保全」に努めている。
しかし自由なだけに、不用な人も現れるだろうし、ベンチの周りなどにごみの放棄も見られ、毎朝スタッフの掃除が欠かせない(38)。
来園者が自然観察に興味を持ち、参加したいと望むイベントを積極的に取り入れ、多くの人が水元公園で水と緑の「美しさ」に、「愛着」を育む機会を作ることが必要であると考える。
「美しさ」の本質は相応しい心地よさにある。水元公園の「美しさ」は、日本人が四季の変化を通して育む、複雑な自然の中で養われた感性によって生まれる(39)。複雑さが繊細な感性を生み、それらが心の中に積み重ねられる。ふとした瞬間の「美しさ」に心が時めき、心の内にぽっと熱いものが灯され幸な感覚に包まれる(40)。
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資料1水元公園の四季を筆者作成
資料2【出典】田坂千恵「芸術教養学科2024年度春期 芸術教養演習2提出レポート」図2を参考に筆者作図
資料3【出典】田坂千恵「芸術教養学科2024年度春期 芸術教養演習2提出レポート」図1を参考に筆者作画
資料4【出典】田坂千恵「芸術教養学科2023年度冬期 芸術教養演習1提出レポート」図3を参考に筆者作図
資料5一般社団法人大都市政策研究機構のHP 東京緑地計画環状緑地帯・大公園・行楽道路計画図を参考に筆者作図 -
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資料6水元公園と自然教育園の歴史年表資料を筆者制作
資料7水元公園ゾーニングを参考に筆者作図
資料8【出典】田坂千恵「芸術教養学科2024年度冬期 芸術教養演習1提出レポート」図1を参考に筆者作図 -
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資料9自然教育園 園内の回り方を参考に筆者作図
資料10 自然教育園ガイドマップを参考に筆者作図
資料11 図はひょうごの環境 生態系循環構造図を参考に筆者作図
資料12 自然教育園地域区分図を参考に筆者作図 -
資料13 自然教育園と水元公園の年間入園者数の表を筆者制作
資料14 水元公園ガイドマップを参考に、筆者ロエリア60分ウオーキングを作図 -
資料15 水元公園ガイドマップを参考に、〇エリア60分ウオーキングを作図
資料16【出典】田坂千恵「芸術教養学科2024年度春期 芸術教養演習2提出レポート」図3を参考に筆者作図 -
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資料17【出典】田坂千恵「芸術教養学科2024年度春期 芸術教養演習2提出レポート」図4を参考に筆者作図
資料18【出典】田坂千恵「芸術教養学科2024年度冬期 芸術教養演習1提出レポート」図5と図6を参考に筆者作図
資料19【出典】田坂千恵「芸術教養学科2024年度春期芸術教養演習2提出レポート」図5を参考に筆者作図
資料20 水野りか編著『心理学を学ぼう』、ナカニシヤ出版、2010年を参考に筆者制作
参考文献
/Users/mikikyoshi/Downloads/ilovepdf_pages-to-jpg.zip参考文献
【註】
(1)東京都立水元公園
①中島宏・桜田道雄 山口義正著『水元公園』、東京都公園協会、1997年
②2024年7月25日東部公園緑地事務所で水元公園について説明を受ける。
③水元公園魅力色々ガイドブック
https://www.city.katsushika.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/023/068/12740-1.pdf
2024年9月10日閲覧
(2)水元小合溜
①中島宏・桜田道雄 山口義正著『水元公園』、東京都公園協会、1997年、P.2-3
②葛飾区郷土と天文の博物館編集『かつしか絵図風土記―描かれた東京低地―』、こまんどぜっと、2018年
③葛飾区史
https://www.city.katsushika.lg.jp/history/history/2-3-4-139.html
2024年9月10日閲覧
④河川環境改善計画概要版~水元小合溜のこれからの水環境に向けて~
https://www.city.katsushika.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/027/480/gaiyou.pdf
2024年9月10日閲覧
(3)関東大震災
関東大震災④帝都復興計画
https://www.archives.go.jp/exhibition/digital/saigai/contents/03_090.html
2024年10月10日閲覧
(4)江戸川風致地区
葛飾区ホームページ(風致地区)
https://www.city.katsushika.lg.jp/planning/1030239/1003611/1003705.html
2024年10月10日閲覧
(5)東京環状緑地帯
①東京都立水元公園の北側には小合溜をはさみ、埼玉県営みさと公園が広がり、東側は江戸川沿いの緑地帯に繋がる。東京東部の「緑の拠点」で、東京の「水と緑の骨格軸」を形成している。
②東京緑地計画における環状緑地帯の計画作成過程とその位置づけに関する研究
https://www.jstage.jst.go.jp/article/journalcpij/38.3/0/38.3_601/_pdf P.601-606
2024年10月10日閲覧
(6)①三つの法制度「景観緑三法」
景観緑三法と造園建設業の役割
https://kenmane.kensetsu-plaza.com/bookpdf/64/fa_04.pdf P.1-3
2024年10月12日閲覧
②葛飾区 緑とオープンスペース基本計画
https://www.city.katsushika.lg.jp/information/1000084/1030261/1014723.html P.4、22、23、38、44、109
2024年11月21日閲覧
(7)3みどりの質の向上(1)みどりの質への配慮(東京都都市整備局)
https://www.toshiseibi.metro.tokyo.lg.jp/kiban/midori_guideline/topi033-04.pdf P.12-14
2024年12月17日閲覧
(8)自然災害の避難場所
水元公園の防災施設マップ
https://www.tokyo-park.or.jp/special/bousai/pdf/007.pdf
2024年10月19日閲覧
(9)①「カムバックかわせみ作戦」
カワセミが棲むには、食べ物となる魚が棲む水辺の環境や、巣を作ることのできる土の崖など陸の環境も必要で、水環境が豊かであることが目安になる。
そこで葛飾区は6つの計画を立ち上げた。
1.水の導入施設の整備
2.水浄化施設の整備
3.水循環施設の整備
4.連絡水路の整備
5.浄化施設・エアレーションの整備
6.水性植物帯の整備
②1995年に6年の歳月と人々の力を合わせて、「カムバックかわせみ作戦」の工事が完了した。区民に水元小合溜や自然環境の大切さに関心を持ってもらうために、水質浄化センターの一角に、水元小合溜について楽しく学べるレクチャールーム、水元かわせみの里を作った。
③河川環境改善計画~水元小合溜のこれからの水環境に向けて~
https://www.city.katsushika.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/027/480/honpen.pdf P.9-25
2024.11.20閲覧
(10)1993年2月8日、産経新聞掲載、2024年1月20日閲覧
(11)①1992年葛飾区第2回定例議会で、反町議員の「カムバックかわせみ作戦」による自然復活の方法の質問に、水と緑の部の元部長井上洋二郎氏が水辺の動植物の生態系を回復することで、人々に安らぎと潤いを与える水辺環境づくりを目指していると回答している。
②1994年葛飾区第3回定例会で、石井議員の「カムバックかわせみ作戦」による自然観察レポーター制度がリーダー養成に繋がるかとの質問に、井上洋二郎氏は区民が自然環境の学習を通じて、自主グループやボランティアグループの結成、環境レポーターが要請される企画運営を考えていくと回答している。
③昭和30年代に河川の汚濁は高度成長と共に進んだ。住民は川を見捨てたように見えるが、川に親近感を持っていて、美しい川を憩いの場としたいと思っている。そのことは、東京の小河川地区に住む23世帯面接調査によって分かる。
都市河川の機能について 公益社団法人土木学会
http://library.jsce.or.jp/jsce/open/00035/1971/26-02-0441.pdf P.441-442
2024年12月18日閲覧
(12)①釧路会議は、日本国民が湿地をはじめとした自然環境とその保全への関心を飛躍的に高め、その後の市民運動と住民参加を前進させるのに大きく貢献し、この20年で湿地の重要性やラムサール条約に対する認識は格段に向上した。
ラムサール条約第5回締約国会議(釧路会議)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jwei1987/1993/6/1993_6_46/_pdf/-char/ja P.46
2024年12月18日閲覧
②2024年1月20日小さな段ボールに詰まった、井上洋二郎氏のラムサール会議出席とその前後の取り組みの資料、新聞、写真などを、水元かわせみの里で拝読した。
(13)生態系の破壊が人間の生活を脅かしているのか、あるいは、むしろ人間の方が生態系や地球環境を破壊しているのかの議論は、「鶏が先か、卵が先か」に一見似ているところもあるが、意識するものたちの間では、後者の立場に立ち、人間の自覚と責任を問うている。
生活科学への一つの視座―Ecologicalな心理臨床からの考察―
https://core.ac.uk/download/pdf/35271045.pdf P.1
2024年9月10日閲覧
(14) 親水の場
①「親水」概念の源流をたどる
https://jawre.org/2022/08/04/「親水」概念の源流をたどる
2024年9月10日閲覧
②都市河川の機能について 公益社団法人土木学会
http://library.jsce.or.jp/jsce/open/00035/1971/26-02-0441.pdf P.441-444
2024年12月18日閲覧
(15)①井上洋二郎氏は、葛飾区役所水と緑の部の元部長で、1988年に「カムバックかわせみ作戦」を立案施工した。当時前例のない工事を進めるに当たり、水元小合溜の「準用河川」への切り替えなどさまざまな改革を行い、水元小合溜の水質浄化対策事業を進めた。
②2023年10月27日、11月9日葛飾区役所公園課職員から水元小合溜について説明を受けた。
③2023年11月19日水元かわせみの里自然学習講座「水元歴史散歩」元葛飾区郷土と天文の博物館学芸員、地理学者の橋本直子氏から、水元小合溜や周辺の河川の歴史、地形の成り立ちや変遷を学び、自然堤防や水害の爪痕を見て回る。
④2023年11月25日、水元かわせみの里カワセミ個体数一斉調査事前説明会において、井上洋二郎氏から「カムバックかわせみ作戦」の概要とその経過の説明を受けた。
⑤2023年12月2日、カワセミ個体数一斉調査後、井上洋二郎氏から「カムバックかわせみ作戦」を始めた当時の問題点を伺った。
➅2023年12月9日、井上洋二郎氏と葛飾区役所元都市整備部長杉本一富氏から、水元公園と水元小合溜の今昔の話を伺った。
⑦2023年12月25日、2024年1月25日杉本一富氏から、河川の変遷、1980年頃の水元公園の様子を聞き、本、資料などを戴く。
(16)第三の居場所
東京の公園と緑地―序論―
https://core.ac.uk/download/pdf/233129187.pdf P.65
2024年10月10日閲覧
(17)国立科学博物館附属自然教育園
①基礎データ
名称:国立科学博物館附属自然教育園
所在:東京都港区白金台5丁目21−5
種別:自然緑地
開園:1949年
敷地:約20ha
料金:大人・大学生:320円、高校生(高等専門学校生含む)以下:無料
開園時間:9月1日~4月30日 9:00~16:30 (入園は16:00まで)
5月1日~8月31日 9:00~17:00 (入園は16:00まで)
管理運営:独立行政法人国立科学博物館
②自然教育園は、約550年前に南朝の一族が居を定め、江戸初期四国高松藩主の下屋敷で、明治には陸海軍の火薬庫になった。1917年宮内省の白金御料地となり終戦まで続いた。1949年「天然記念物及び史跡」に指定され、国立自然教育園として公開された。
③桜井信夫著『自然教育園』、豪学舎、1981年、P.17-20
④国立科学博物館附属自然教育園(港区白金台)ガイドブック、2014年、改訂2024年
(18)東京の公園と緑地―序論―
https://core.ac.uk/download/pdf/233129187.pdf P.66
2024年12月10日閲覧
(19)大鷹はどんな鳥?-附属自然教育園
陸上の食物連鎖では頂点に位置する大鷹
https://ins.kahaku.go.jp/event/2022/05otaka/imgs/otaka2022_leaflet.pdf P.3
2024年12月12日閲覧
(20)武蔵野
①関東の一地域を示す地域名で、東京都、埼玉県を中心とする武蔵野台地がその主体となっている。旧武蔵野の景観的なイメージは、1898年に国木田独歩により著された短編小説「武蔵野」がよく引用される。この小説で武蔵野は、田畑、社寺林、屋敷林、草地、雑木林などで構成される身近な関東平野の里地里山的な景観であった。
https://ins.kahaku.go.jp/about/plan/download/hozonkatuyoukeikaku_202203.pdf P.32
2024年10月20日閲覧
②第3章 武蔵野市の生物多様性の現状
https://www.city.musashino.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/016/539/06.pdf P.13
2024年10月23日閲覧
(21)維持管理にあたっては「都市に残された自然の動きを知る」という自然教育園設置の目的に沿い、人為の影響を極力与えず自然のままとする管理を基本とする。自然のままとすることで目的とする生態系が維持できない場合に限り、人為的な管理を行う。
https://ins.kahaku.go.jp/about/plan/download/hozonkatuyoukeikaku_202203.pdf P.51
2024年12月10日閲覧
(22)自然教育園パンフレッド
http://www.gl-life.co.jp/pdf/tonaimeisyo202011.pdf
2024年12月10日閲覧
(23)①入園料を低額に抑えているのは、国の運営交付金も頂きながら運営する公に近い施設で、できるだけ多くの方に自然科学を学ぶ機会を提供する必要があるなど、様々な意味がある。全てを賄えるわけではないが、入園料は国立科学博物館の運営に使っており、その一部は、園の維持管理にも利用している。
2025年1月16日自然教育園下田彰子氏より聞き取り調査
②入園料は公園維持のためではなく、無用に人々が入って公園が荒れることを防ぐと考えられる。
東京の公園と緑地―序論―
https://core.ac.uk/download/pdf/233129187.pdf P.66
2025年1月16日閲覧
(24)2024年12月8日自然教育園で、「都市森トーク」イベントに参加した。その後園内を回り、園内に放送設備がないので70年間、職員が閉園時間前に来園者の追い出しをしていると、自然教育園下田彰子氏から説明を受けた。
(25)水元さくら堤(土手)
水元さくら堤(ふるさとの風景にとけこむ道)国土交通省
https://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/region/tedukuri/pdf/Part8_h5/8-12.pdf
2024年10月23日閲覧
(26)水元公園は新しい概念の都市公園である。しかし、東京府の戦争を挟んだ上での民主的な憲法に基づく都市開発が、繋がっている部分と繋がっていない部分がある。繋がっていない部分とは、当時食糧増産のため小合溜(井)に、たんぱく源であった川魚の研究所が作られた。それによって、風致地区からそれた食料提供の場としての小合溜の使い方があり、戦争を挟むことによって公園開発がぶれてしまい、公園誕生までには紆余曲折の問題があった。昭和30年代になり、人口が急増し暮らしが豊かになると、人々はレジャーの場を求めた。東京都はその場所を都立公園にすることで落ち着いた。単なる田んぼが大規模な公園になり、当初植生は何もなくて全て植樹した。都民の憩いの場を作るのが目的にあり、後ろ盾になったものが風致地区としての水郷であった。水辺の環境が素晴らしく、そこに都民が集いレクレーションを楽しめる都立水元公園の開発を行った。
2023年10月18日、27日葛飾区郷土と天文の博物館学芸員小峰園子氏より聞き取り調査
(27)水元かわせみの里
①施設案内水元かわせみの里(葛飾区)
https://www.city.katsushika.lg.jp/institution/1000096/1006910.html
2024年10月23日閲覧
②かわせみの里 水辺のふれあい通信
https://www.city.katsushika.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/023/067/220.pdf
2024年10月23日閲覧
(28)カワセミ
①カワセミ個体数一斉調査でわかる、繁殖期と非繁殖期
https://mkawasemi.exblog.jp/30196894/
2024年10月23日閲覧
②2023年11月25日水元公園のグリーンプラザで、水元かわせみの里カワセミ個体数一斉調査前に、自然教育園名誉研究員でカワセミの第一人者の矢野亮氏から、カワセミの生態の説明を受ける。2024年3月2日水元かわせみの里自然学習講座「カワセミについて学ぼう」で、矢野亮氏からカワセミ保護飼育体験話を伺った。
③柳瀬博一『カワセミ都市東京「幻の鳥」はなぜ高級住宅街で暮らすのか』平凡社、2024年
(29)小林留美『美学をめぐる思考のレッスン』藝術学舎出版、2019、P.26
(30)メタセコイア
新生代古第三紀(6500万年前~200万年前)に繁茂していた植物で、1936年に大阪市立大教授だった三木茂博士が植物化石として発見した。その姿が、世界最大の樹木セコイアに似たことから、変形したという意味のメタをつけてメタセコイアと命名した。
水元公園には、約1500本あり秋には葉が赤くなりきれいである。
(31)第3節 日本人の感性(美意識)の変化(国土交通省)
https://www.mlit.go.jp/hakusyo/mlit/h30/hakusho/r01/pdf/np101300.pdf P.20-25
2024年12月20日閲覧
(32)エレメント
①エレメントとは、辞書によると、原因・成分・元素・要素・要因・原理・集団を意味する英語表現である。
デザインの8つのエレメント、点、線、面、形(体)方向、大きさ(密度、重量)肌合(質)色彩染料、絵具、光線)でよいのか、未だに決定的なものは出ていない。形(体)といっても、第一次元の形にとどまらず、二次元三次元の形がとり入れられるし、大きさといっても、質、内容の問題に及ばなければエレメントとは言えない。私はこの他にさらに4つのエレメント、光線、明暗、空間時間をとり上げるべきだと考えている。(京学大教授 重成基氏)
デザイン・エレメントの考え方
https://www.jstage.jst.go.jp/article/arted1951/1963/90/1963_90_9/_pdf/-char/ja P.9
2024年10月23日閲覧
(33)①第3節 日本人の感性(美意識)の変化(国土交通省)
https://www.mlit.go.jp/hakusyo/mlit/h30/hakusho/r01/pdf/np101300.pdf
P.24、27、32
2024年12月13日日閲覧
②知覚心理学では、感覚は五感などによる感覚器官から直接入力があることである。
知覚は、物質入力に直接対応する感覚入力を基に、それが何であるか、どんなものなのかという意味を知る。
認知は、心に存在していた事柄が強く影響して、視覚からの入力がほとんど同じであっても、記憶はその人の持っている知識や価値判断などの背景に強く影響される。
水野りか編著『心理学を学ぼう』、ナカニシヤ出版、2010年第一刷、2022年第六刷P.23、24
(34)①複雑な日本の自然が固有の文化を育てた。
和辻哲郎著『風土』、岩波書店、1979年、P.161-168
②三井秀樹著『オーガニック・デザイン 21世紀を拓くコンセプト』、平凡社、2003年、P.177
(35)桑子敏夫著『環境の哲学 日本思想を現代に活かす』講談社、1999年、P.210-213
(36)人間は自然の一部であるという自然観
李卿著『森林浴:近くの公園で家族と一緒にリラックス ストレスを解消し自律神経を整え免疫力を高める新しい健康増進法』、まむかいブックスギャラリー、2020年、P.36
(37)①「自分のもの」と考えることが自然保護運動に結びついたことが指摘できる。
桑子敏夫著『環境の哲学 日本思想を現代に活かす』講談社、1999年、P.210
②ここでの「自分ごと」とは、エンパシーと考えられる。
ロボティクスと総合知
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jrsj/39/1/39_39_56/_pdf/-char/ja P.58、59
2024年10月23日閲覧
③環境教育プログラムによる「自然との一体感」や「畏敬の念」の獲得 ― ネイチャーゲームの効果研究に基づく考察 ―
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsoee/31/4/31_4_28/_pdf P.28-32
2024年12月4日閲覧
(38)水元かわせみの里主任専門員芝原達也氏より、かわせみの里のスタッフは、毎朝かわせみの里周辺のごみ拾いをしている、と聞いている。
(39)和辻哲郎著『風土 人間学的思考』、岩波文庫、1979年、P.162-164
(40)心身のリラックス
李卿著『森林浴:近くの公園で家族と一緒にリラックス ストレスを解消し自律神経を整え免疫力を高める新しい健康増進法』、まむかいブックスギャラリー、2020年、P.28-33
【参考文献】
『葛飾区史』『子供葛飾区史』、東京都葛飾区、2017年
葛飾区郷土と天文の博物館編集、『かつしか絵図風土記-描かれた東京低地』、こまんどぜっと、2018年葛飾区郷土と天文の博物館、2018年
中島宏・桜田道雄 山口義正著『水元公園』、東京都公園協会、1997年
水野りか編著『心理学を学ぼう』、ナカニシヤ出版、2010年
柳瀬博一著『カワセミ都市東京「幻の鳥」はなぜ高級住宅街で暮らすのか』平凡社、2024年
桜井信夫著『自然教育園』、郷学舎、1981年
李卿著『森林浴:近くの公園で家族と一緒にリラックス ストレスを解消し自律神経を整え免疫力を高める新しい健康増進法』、まむかいブックスギャラリー、2020年
三井秀樹著『オーガニック・デザイン 21世紀を拓くコンセプト』、平凡社、2003年
桑子敏雄著『環境の哲学』、講談社、1999年
和辻哲郎著『風土』、岩波文庫、1979年
養老孟司著『手入れ文化と日本』、白日社、2002年初版1刷、2004年2刷
早川克美著『芸術教養シリーズ17 私たちのデザイン1 デザインへのまなざし―豊かに生きるための思考術』、藝術学舎、2014年第1刷、2020年第2刷
小林留美著『美学をめぐる思考のレッスン』藝術学舎出版、2019
川添善行著、早川克美編『芸術教養シリーズ19 私たちのデザイン3 空間にこめられた意思をたどる』、藝術学舎、2014年第1刷、2020年第2刷
南雲治嘉著『デジタル色彩デザイン』、グラフィック者、光文社、2016年
南雲治嘉著『色の新しい捉え方―現場で「使える」色彩論』、2008年
西村幸夫著、他20名『日本の風景計画 都市の景観コントロール 到達点と将来展望』、学芸出版社、2003年
今道友信著『美について』、講談社、1973年第一刷、1998年第三十六刷
佐々木健一著『美学への招待 増補版「美しい」とは何か?』中央公論新社、2019年初版、2024年5版
川瀬智之著『東京藝大で教わるはじめての美学』、世界文化社、2024年
藤田正勝著『日本の哲学入門』、講談社、2024年
山久瀬洋二著『日本人のこころ Heart & Soul of the Japanese』、IBCパブリッシング、2011年1刷、2017年4刷
高階秀爾著『日本人にとって美しさとは何か』、筑摩書房、2015年1刷、2刷
ドナルド・キーン著、金関寿夫訳『日本人の美意識』、中央公論社、1990年初版、1996
年8版
福島正文著『美の定義(美学革命第1章)』、デザインエッグ、2023年初版、第2版
橋本治著『人はなぜ「美しい」がわかるのか』、筑摩書房、2002年1刷、2003年3刷
本江邦夫著『中・高生のための現代美術入門 ●▲■の美しさって何?』、平凡社、2023年