早川 克美(教授:CLO)2026年3月卒業時の講評
みなさん、ごきげんよう。
卒業研究のレポートの作成、おつかれさまでした。 卒業研究は、みなさんの芸術教養学科で学んだこれまでの学習の成果です。それぞれの方の視点が実に様々で、読み応えのあるレポートばかりでした。
今回も実に様々な対象が取り上げられ、みなさんのまなざしの多様なことをうれしく思っています。私が担当したレポートは次のようなラインナップ。
・宣伝美術
・安藤忠雄「四季のアーケード」(青森)
・長崎夜景
・大阪・関西万博(コミュニケーションデザイン)
・首都高と日本橋(「日本橋に空を」)
・矢掛町「やかげまるごと道の駅」
・博多旧市街ライトアップウォーク
・板橋区立赤塚第二中学校(教科センター方式)
・所沢市の廃ホテル再生
・内之浦宇宙空間観測所(Mロケット組立室)
・大谷資料館
・大阪・関西万博(伝統の再評価)
・カミーノ・デ・サンティアゴ
・中世写本(装飾芸術)
・来島海峡大橋
・赤ちゃん先生
・祇園祭の山鉾
・笹塚・幡ヶ谷エリアの公共トイレ
・富岡製糸場
・旧百三十銀行(行橋・八幡)
・歓帰荘(白井晟一)
・東京駅丸の内駅舎
・柏の葉スマートシティ
・小布施町のまちづくり
・丹後ちりめん
・台湾・松山文創園区
・NIFREL
・メタフィジカルデザイン(事例)
・横網町公園
・旧甲子園ホテル
・ラ・ビスタ宝塚
・熊澤酒造
・岡崎QURUWA「中央緑道」
・荻外荘
・石狩本町地区
さて、レポートの評価が分かれたのは、ご自身の問題意識と対象への評価軸が明示されているかという点です。せっかく丁寧に調べられたのに、調べたことのまとめや「紹介」で終わってしまっている方もいらっしゃいました。 評価が高かったレポートは、丁寧な調査に基づき、適切な比較対照を試みたり、評価手法および評価軸を明確に定義されていました。
今後の皆さんの思考の糧になったらと、私からいくつかの助言を贈ります。
まず、膨大な情報から「何を取捨選択するのか」という「問題定義=切り口」を鋭く持つことが肝心です。次に、その情報をどのような「構造」で組み立てて考察するのかを検討し、最後にその構造をどのような「語り口=手法・方法」で伝えるかに留意してみましょう。
また、対象を広範な文化全体として語るのではなく、特定の事例や地点に絞り込むことで、資産としての実体をより明確に記述することができます。
机上の資料に頼りすぎず、現地での観察やヒアリングといった「一次情報」をご自身の評価軸で整理することも、説得力を生む鍵となります。
一見、うまくいっている事象に対しても「本当に課題はないのか?」「何を乗り越えてきたのか?」という批判的、反省的な視点を加味することで、考察はより一層深まるはずです。
いろいろと書いてしまいましたが、卒業生となられたみなさん、本当におつかれさまでした。みなさんが得られた学びは、これから先、ゆっくりと時間をかけてみなさんの中で熟成されて、様々な場面でみなさんを助けてくれることでしょう。
これからのみなさんのご活躍をお祈りしております。
ご卒業、おめでとうございます。
卒業研究のレポートの作成、おつかれさまでした。 卒業研究は、みなさんの芸術教養学科で学んだこれまでの学習の成果です。それぞれの方の視点が実に様々で、読み応えのあるレポートばかりでした。
今回も実に様々な対象が取り上げられ、みなさんのまなざしの多様なことをうれしく思っています。私が担当したレポートは次のようなラインナップ。
・宣伝美術
・安藤忠雄「四季のアーケード」(青森)
・長崎夜景
・大阪・関西万博(コミュニケーションデザイン)
・首都高と日本橋(「日本橋に空を」)
・矢掛町「やかげまるごと道の駅」
・博多旧市街ライトアップウォーク
・板橋区立赤塚第二中学校(教科センター方式)
・所沢市の廃ホテル再生
・内之浦宇宙空間観測所(Mロケット組立室)
・大谷資料館
・大阪・関西万博(伝統の再評価)
・カミーノ・デ・サンティアゴ
・中世写本(装飾芸術)
・来島海峡大橋
・赤ちゃん先生
・祇園祭の山鉾
・笹塚・幡ヶ谷エリアの公共トイレ
・富岡製糸場
・旧百三十銀行(行橋・八幡)
・歓帰荘(白井晟一)
・東京駅丸の内駅舎
・柏の葉スマートシティ
・小布施町のまちづくり
・丹後ちりめん
・台湾・松山文創園区
・NIFREL
・メタフィジカルデザイン(事例)
・横網町公園
・旧甲子園ホテル
・ラ・ビスタ宝塚
・熊澤酒造
・岡崎QURUWA「中央緑道」
・荻外荘
・石狩本町地区
さて、レポートの評価が分かれたのは、ご自身の問題意識と対象への評価軸が明示されているかという点です。せっかく丁寧に調べられたのに、調べたことのまとめや「紹介」で終わってしまっている方もいらっしゃいました。 評価が高かったレポートは、丁寧な調査に基づき、適切な比較対照を試みたり、評価手法および評価軸を明確に定義されていました。
今後の皆さんの思考の糧になったらと、私からいくつかの助言を贈ります。
まず、膨大な情報から「何を取捨選択するのか」という「問題定義=切り口」を鋭く持つことが肝心です。次に、その情報をどのような「構造」で組み立てて考察するのかを検討し、最後にその構造をどのような「語り口=手法・方法」で伝えるかに留意してみましょう。
また、対象を広範な文化全体として語るのではなく、特定の事例や地点に絞り込むことで、資産としての実体をより明確に記述することができます。
机上の資料に頼りすぎず、現地での観察やヒアリングといった「一次情報」をご自身の評価軸で整理することも、説得力を生む鍵となります。
一見、うまくいっている事象に対しても「本当に課題はないのか?」「何を乗り越えてきたのか?」という批判的、反省的な視点を加味することで、考察はより一層深まるはずです。
いろいろと書いてしまいましたが、卒業生となられたみなさん、本当におつかれさまでした。みなさんが得られた学びは、これから先、ゆっくりと時間をかけてみなさんの中で熟成されて、様々な場面でみなさんを助けてくれることでしょう。
これからのみなさんのご活躍をお祈りしております。
ご卒業、おめでとうございます。

