2022年3月

志田 節子

岩手県気仙地方の「ケセン語」の魅力と可能性 ~ 人を支え誇りを取り戻す「言語」としての方言 ~

1 はじめに 岩手県気仙地方で話される方言がいかにして「ケセン語」と呼ばれるようになったのか。そして東日本大震災の被災地から「ケセン語」がどのように世に発信...

新井 葵

電子書籍の時代に神保町の古書店街は何故なくならないのか?〜人と本の新しい繋がり方〜

2022年現在、電子書籍が急速に普及している中、東京神田神保町にある古書店街には、いまだ多くの人が来街し書籍を探してまちを歩いている。書店から溢れた本棚はノスタル...

相澤 稔

「蔵の街」川越の歴史的空間とまつり ー景観を活かしたまちづくりの現状

1.はじめに 川越は東京から程近く、入間川が西部から北部、東部へと流れ、自然環境に恵まれたところである。「小江戸川越-蔵の街」一番街[写真1]と呼ばれる歴史を感じ...

吉谷 真樹

「国府宮はだか祭」についての考察

はじめに 私が生まれ育った町である愛知県稲沢市には天下の奇祭として有名な「国府宮はだか祭」がある。正式には「儺追神事」といい、伝統的な神事を中心とした祭りで、...

芹田 博

新しい手芸・ハンドメイドにみる「柳川さげもん」の可能性 ー柳川雛祭りの観光化にさげもんが必要な理由ー

雛祭りの主役となった「さげもん」 福岡県南部に位置する柳川市(註1)の雛祭り行事に、吊し飾りの「柳川さげもん(以下さげもん)(註2)」は欠かせない。というより...

増田 宏枝

古から未来へ、薬草の「時」を紡ぐ - 森野旧薬園

1)はじめに 奈良県宇陀市の松山地区に足を踏み入れると、古からの「時」の流れが全身に迫る。水路の心地よい音に歩みを止め、流れを見つめていると、悠久の「時」に溶...

和田 理保子

川崎市が推進する産業観光「工場夜景」の魅力

はじめに 観光地などでは、イルミネーションやライトアップされた夜景を多く見かけるようになった。そうした中、少し趣が異なる夜景「工場夜景」が人気となっている。特...

阿部 光子

双子の給水塔と地域の結びつき

双子の給水塔との出会い 東京都世田谷区にある桜新町は、「サザエさん」で知られた町である。住宅街の水道道路(多摩川の砧下浄水場からの水を給水塔に運ぶ水道管が通...

原 教得

~まほろばの里~ 大和町宮床の文化資産(史跡・記念館・ダム)

はじめに 宮城県大和町宮床には、宮床伊達家に関わる史跡とアララギ派の歌人原阿佐緒の記念館それに近年建設のダムがある。本稿では、これらの文化資産についてまちづく...

横濱 英郷

横浜市山手地区 旧外国人居留地の生活文化的景観——後世に継承する価値

1はじめに 神奈川県横浜市中区の山手地区は、一八五八年に江戸幕府とアメリカ・オランダ・ロシア・イギリス・フランスとの間で締結された「安政五カ国条約」により、箱...