鎌倉スタイルで、人と人を繋ぐ絵本『KAMAKURA WIMMELBOOK』 鎌倉でしかできない、鎌倉にしかない「鎌倉らしさ」とは何か

佐々木 貴子

<はじまりの肩書き>
ヨーロッパの主にドイツ語圏では、昔から親しまれてきたWimmelbuch(ヴィメルブッフ)(1)と呼ばれる絵本(2)のジャンルがある。文字のない絵本(資料1)で、見開きいっぱいにキャラクターそれぞれが暮らしている様子を、高い所から見下ろし眺めるように俯瞰(資料2)で描かれている。見開きB3版ほどの大判で、全体像を見る作りである。
日本では、この絵本の総称を「ウィンメルブック(R)」(3)と名付け、鎌倉でその絵本が誕生した。

<基本データと由来経緯>
『KAMAKURA WIMMELBOOK』はヴィメルブッフ(ドイツ語版絵本)が存在することから始まる。「キャラクターたちはみんな思い思いの行動をしており、その様子がところせましと描かれているのが最大の特徴である(4)。」「ウォーリーを探せみたい」と説明すると、想像できるかもしれない。ファンタジックなキャラクターたちに混ざって、普通の人間も描かれている。「こういう人、いるいる」と、思わず誰かを想像してしまう愛すべき人たちばかりである。製本はハードタイプで、迫力ある大画面の中にワクワクする世界が広がっている。
また、キャラクターを見て絵本が読めるので、まだ文字の読めない子ども自らが発信するツールとなる。親と子どもが一緒に物語を作ったり、「これは何?」「りんごだね」と互いに問いかけしたり、新しい発見やモノの認識をして名称を理解できる絵本である。
日本では絵本の読み聞かせ方法として、大人が声に出して絵本の文章を読み、子どもは横で聞いている独話式朗読が一般的なスタイルである。聞いているだけでも、子どもの好奇心、想像力、語彙力などを刺激する。ヴィメルブッフは対話式リーディング(5)として活用でき、子どもの視覚に訴えることによって、絵で表現された音を想像して想像力と感性も育てる。子どもの脳が活性化し、重要な能力を高めていくことが可能である。
ドイツ語圏では様々な日常風景のシリーズ(資料3)が、一般的な書店で販売している。知育本の1つとされ、読み手が変わればストーリーも変わるため、子どもの言語力や思考力、集中力や発想力、情報処理能力など、様々な能力を育てることができる定番の絵本である。日常的に教育現場で取り入れられて、1歳くらいから小学生くらいまでの子どもたちに読まれている。
この絵本の素晴らしさや可能性を日本でも広めたいと、鎌倉でウィンメルブック(R)︎が企画、製作された。それが『KAMAKURA WIMMELBOOK』(縦335横254厚さ10mm 見開き8頁)であり、日本版の第1号である。

<ヴィメルブッフと比較しての特筆>
ドイツ語圏の国々で親しまれてきたヴィメルブッフは、「人や動物、建物、植物、乗り物、自然などが描かれていて、子供の好奇心を刺激するだけでなく、大人が見ているだけでも楽しくなる絵本である(6)。」
『KAMAKURA WIMMELBOOK』が特筆しているのは、ヴィメルブッフ(ドイツ語版)の特徴を尊重にした上で、お正月や七五三など今昔の日本文化を、日本らしい描写で親しみやすく編集していることである。ドイツ語版にもその土地の文化風俗が盛り込まれているが、日本の読者が見ても理解しにくい。
更に『KAMAKURA WIMMELBOOK』の中には、多様な生き方(7)を尊重し合う、鎌倉市(8)の「共生社会の実現を目指す条例(9)」に基づいた社会を表現している。しかし同絵本の目的は、教育や啓蒙活動ではない。自然に日常として受け入れる様子を表現しているので、それらを強調して描くことは敢えてしていない。(資料4)

<同絵本の表現する地域特性>
鎌倉地域(10)がウィンメルブック(R)の最初の舞台となった要因は、春は満開の桜を愛で、夏は海で太陽の光を浴び、秋は美味しい食材に舌鼓を打ちながら紅葉を見上げ、冬は神社やお寺は新年を迎える準備で活気を増す四季折々の魅力があり、野鳥や動物が身近な自然環境にいて、和洋問わず美味しい食文化、数々の文化財など、絵本の題材が多岐に富んでいることが挙げられる。
一般的に紹介される「観光地・鎌倉」は、寺院や個別店舗などを切り取り紹介される傾向が多くみられるが、『KAMAKURA WIMMELBOOK』では鎌倉市内をバランスよく網羅して、鎌倉で暮らす編集者たちだからこそ生まれた8つの頁シーン(資料7)であると考察する。 観光地かつ地域で暮らす住民を含めたものが「鎌倉」であるという表現であり、積極的に評価できる点である。また同絵本は、全8ページを時節(11)に並べて、さらに地域特性(12)で構成している。

<同絵本を通して望み見る鎌倉らしさ>
鎌倉地域は、『KAMAKURA WIMMELBOOK』と同様に、様々な光景がコンパクトに詰まっている街である。人と人が程よく繋がっていて、面白い活動を肯定的に見守り、歴史を大切(13)にしながらも、新しいことに挑戦しやすい風土である。だからこそ日本版第1号の同絵本は誕生した。そして代々暮らしている鎌倉人を始め、観光客や帰郷人、移住者などが「鎌倉」に深い愛情を持ち、同絵本をアルバムのように楽しみ、会話が広がっていく風景(資料8)が日常にある。まさに『KAMAKURA WIMMELBOOK』は、鎌倉らしさが詰まっている絵本である。
また、同絵本は洋書風デザインで北欧風タッチの色彩でありながら、日本文化を詰め込んでいる。海外からの観光客や帰国者などが、親しみやすく楽しく日本文化を知ってもらうツールになり得ることも、今後の展望である。

<鎌倉らしさの行方その先へ>
2022年7月20日に、これまで日本になかった1冊の絵本が鎌倉で誕生した。ドイツ語圏の国々で長く親しまれ、日常の場面に溶け込む文字のない絵本に出会った企画者の妹尾和乃さん(14)が「ウィンメルブック(R)を日本で」と、鎌倉の出版社1ミリの古谷聡さん(15)に長く熱いメールを送られたところから始まった。(資料4.5.6)
『KAMAKURA WIMMELBOOK』の誕生には、製作者の情熱と、それを形にする行動力(資料4)が、不可欠である。穏やかではあるが強さを発するものであり、鎌倉の土地柄と独特の熱量(16)が伝わる。この土地に根付く先進性や人間に渦巻くエネルギーがあるからである。(資料9)
同絵本の完成までには、ページ選定やクラウドファンディングでの資金調達など難題もあった。もっと広く意見を聞きたいと、鎌倉市内で「鎌倉ウィンメル絵本編集会議」のワークショプを立ち上げたり、クラファンリターン協力者を募った。アイデアと熱意で難題を克服して印刷会社へ作業が移行した後も、合紙作業の職人不足で依頼選定に1ヶ月を要した。製作者たちのまっすぐな熱量が伝わり、協力者の輪は広がりを見せ、解決できたのである。そして輸入する形(17)(資料10)でつくるのではなく、これまで存在しなかった「鎌倉版」を実現させた。特徴であり目標である「共生社会」というテーマも携え、面白がり対話を重ねながら共感の輪を広げた。鎌倉地域らしさをこの企画から広がったチーム力で、想いを形にしたのである。
「地域とは行政区分ではなく、人が関わりたいと思い、愛着を感じて歴史や文化などで統一性のある一定の区域のことである(18)。」濃密に関わるか、関わりを持たないかの二者選択ではなく、多様化した「ゆるく繋がる」がここに存在する。自らが自発的に情熱を持って関わる目的交流型が「鎌倉スタイル」であり、地域の何かを変えたい、良いと思うものを取り入れたいと、鎌倉地域で人と人が想いで繋がり、楽しさの中にも新たな展開を生み出すのが「鎌倉らしさ」である。また同絵本の誕生は1つの始まりであり、これからの指針でもある。東京都調布市では、多様性を自然に受け止め育める「ウィンメルブック(R)を作りたいプロジェクト」が、メンバー3人から模索し始めている。
『KAMAKURA WIMMELBOOK』は、人と人を絵本で繋いだ。これからも新しい発想を携えてた人が熱く声を上げ、声をかけられた人が賛同して面白がり、楽しみ苦しみ、またそれに相応しい誰かを紹介して繋がっていく。自分らしく生きる、共に生きる「鎌倉スタイル」が続く限り、チャレンジが続いていくだろう。そして、同絵本は『KAMAKURA WIMMELBOOK』らしく、鎌倉らしく想いを紡いで、その先へと広がりを魅せていくと考察する。

  • 1 資料1『KAMAKURA WIMMELBOOK』と文字のない絵本の仲間たち(筆者撮影)
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     (2021〜2023年筆者撮影・作成)
    資料3 ドイツ版ウィメルブッフの一例(筆者作成)
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    (2022.11/11対面・11/20~12/3メール追加取材)
    資料5『KAMAKURA WIMMELBOOK』を企画・編集した妹尾和乃さん出演のKamakura FM放送の一部
    (2022.12/3.10放送を聞き取り筆者作成)
    資料6 『KAMAKURA WIMMELBOOK』年表(古谷さん取材に基づき筆者作成)
  • 4 資料7『KAMAKURA WIMMELBOOK』の鎌倉地域分布地図(筆者作成)
    (地図使用について鎌倉観光課にて了承済み。2022.12.16)
  • 5 資料8 『KAMAKURA WIMMELBOOK』との日常風景(2022.11.19筆者撮影・作成)
  • 6 資料9 鎌倉市民と市外民の鎌倉に関するアンケート
    (2022.11.3~30 SNSで実施 30〜60歳代男女 筆者集計)
  • 7 資料10 Wimmelbuch日本語訳版の一例(筆者作成)

参考文献


(1)Wimmelbuch(ヴィメルブッフ) ドイツ語圏の絵本。
大勢の子供や身近な情景を細かく描きこむ作風で、幼児向けの知識絵本。p.83
イラストレーション(絵)のみで構成されて、事物や物語を表現する。
形と色彩のみでストーリーを展開して、絵の細部に書き込まれた物語を発見して楽しむ。p.334
中川素子編集代表『絵本の事典』朝倉出版 2011年11月

ドイツ語ヴィメルブッフの直訳は、ヴィメルは「にぎやか、うごめく、うようよしている」で、
ブッフは「本」。
コトバンク https://kotobank.jp/dejaword/wimmeln 2022.12.24閲覧

(2)絵本
古代エジプトのパピルスに描かれた『死者の書』が世界最古の絵本とされる。
絵本により、子どもを教育し、心を育てることにより明るい未来が得られると考え、
子ども達の興味や能力を引き出し、世界の仕組みを楽しく知らせるツール。
中川素子編集代表『絵本の事典』朝倉出版 2011年11月 p.2〜6

(3)ウィンメルブック(R)
日本において、セノアトリエ・妹尾和乃さんが「Wimmelbook」および「ウィンメルブック」を
商標登録している。よって「Wimmelbook(R)」および「ウィンメルブック(R)」︎と表記する。

(4)ひとり出版社&デザインオフィス1ミリ ウィンメルブックとは?
https://ichimilli.com/index.php/whatiswimmelbook/ 2023.1.23閲覧

(5) 対話型リーディング
読み手と聞き手がお互いに会話しながら進め、子どもは学びに加えて積極的な発信も行うので、主体的に考える力がつき、脳への刺激も格段にアップする。
SINGA FERM 子育てのこと
https://www.shinga-farm.com/parenting/interactive-reading/ 2022.12.28閲覧

(6)SINGA FERM 子どもたちが読解力を身につけるまでの手助けに
https://www.shinga-farm.com/study/wimmelbuch/ 20222.12.25最終閲覧

(7)多様な生き方
車いすに乗るおばあさん、盲導犬と生活する全盲の男性、聴覚過敏の男の子、同性カップル、様々な肌の色の人々などを示し、同絵本に登場する。(資料4)

(8)鎌倉市
神奈川県南部の北緯35°17〜21’ 東経139°29〜35’に位置する。
人口は172,107人で、世帯数は76,864世帯 (2023年1月1日現在)
面積は39.67平方キロメートルである。
鎌倉市役所 鎌倉の人口と世帯数 2023.1.24閲覧
https://www.city.kamakura.kanagawa.jp/soumu/toukei/documents/0501kamakuranojinnkoutosetai.pdf
鎌倉市役所 数字で見る鎌倉市 2023.1.24閲覧
https://www.city.kamakura.kanagawa.jp/kids/jh/kjh251.html

鎌倉町に1939年腰越町と、1948年深沢村、大船町が編入して、現在の鎌倉市となった。
ユニプラン編集部『鎌倉文士と文化人ら 上巻』(株)ユニプラン 2022年2月 表紙裏

(9) 鎌倉市条例第32号「鎌倉市共生社会の実現を目指す条例」2019年4月施行
「すべて国民は、個人として尊重される。」からはじまる日本国憲法第13条は、個人の尊厳及び幸福追求権について規定しています。私たちの年齢、性別、性的指向や性自認、障害及び病気の有無、家族のかたち、職業、経済状況、国籍、文化的背景などは、それぞれ異なります。多様な人々が尊重され、どのような立場になろうとも、自分らしくいられる社会が、私たちの目指す共生社会です。
https://www.city.kamakura.kanagawa.jp/chikyo/documents/jourei.pdf 2023.1.22閲覧

(10) 鎌倉地域
神奈川県の南部に位置し、海と山の両方の自然に恵まれた街で、源頼朝が幕府を開いた土地であり歴史的建造物も多く、国宝や国が指定する文化財は200以上も散見できる。国内外から多くの観光客が訪れる人気の街でもあり、年間の来訪者数は約1900万人を超える。
CHANPFIRE鎌倉の街を舞台に描く「ウィンメル絵本」を出版したい! 
https://camp-fire.jp/projects/view/519294 2022.12.28 閲覧

(11) 『KAMAKURA WIMMELBOOK』の時節
お正月p.1鶴岡八幡宮・2〜3月p.2大船駅周辺・3〜4月p.3若宮大路・5〜6月p.4腰越漁港・
7〜8月p.5由比ヶ浜海岸・9〜10月p.6深沢地区・11〜12月p.7建長寺・大晦日p.8長谷地区
いずれも、見開き頁で表記する。
CHANPFIRE鎌倉の街を舞台に描く「ウィンメル絵本」を出版したい! 
https://camp-fire.jp/projects/view/519294 2022.12.28 閲覧

(12) 『KAMAKURA WIMMELBOOK』に描かれた地域特性
p.1鶴岡八幡宮では北条泰時を救ったとされる白い犬の伝説。舞殿での神事。
p.2大船駅周辺では鎌倉生まれの玉縄桜、鎌倉野菜を育てている農家の方、「松竹撮影所」があった頃を思い出すキャラクターも描かれている。
p.3若宮大路では、鎌倉彫の体験教室や弁財天の使いの白蛇。
p.6深沢地区では新田義貞軍が幕府軍を撃破した洲崎古戦場跡がある場所だが、現在ではスポーツのイベント会場になるエリアとして描かれていている。
p.7建長寺では大本山だけではなく、半僧坊あたりのハイキング風景も1枚に。
古谷聡編集『鎌倉ウィンメルブック展カタログ』(有)1ミリ 2002.11発行

(13) 御谷(おやつ)騒動
1964年に御谷の森(鶴岡八幡宮の裏山)で、御谷騒動(森や山を削って宅地造成が行われようとした時に、貴重な遺跡を守り、歴史的な風土を保存するための運動)が起こった。それをきっかけに国を動かし国会議員による議員立法で、1966年「古都における歴史的風土の保存に関する特別措置法」が設立。鎌倉では、鎌倉風致保存会を設立して風致景観を守る活動を現在も継続している。日本におけるナショナルトラストの第1号とされる。
いろはの会著作『鎌倉まちのいろは』冬花社 2008年8月 p.21〜31 p.36
鎌倉市教育センター編集『かまくら子ども風土記』鎌倉市教育委員会 2019年3月 p.37

(14)妹尾 和乃(せのう かずの)さん
『KAMAKURA WIMMELBOOK』企画・編集 セノアトリエ所属
神奈川県鎌倉市七里ガ浜に在住。

(15) 古谷 聡(ふるや そう)さん
『KAMAKURA WIMMELBOOK』編集・発行・出版
有限会社1ミリ代表 グラフィックデザイナー 編集者
神奈川県鎌倉市七里ガ浜に在住。

(16) 鎌倉の土地柄と独特の熱量
鎌倉は温暖で、ここに住む人たちも総じて暖かく穏やかであり、のんびりした気質を持っている。
神奈川県の中でも他の地域から少し距離を置き、独立した文化圏を作り出してきた。
北村幹雄著書『わが郷土神奈川 鎌倉・三浦半島地域』公孫樹舎 2004年3月 p.41

神奈川県民の性格
人当たりはいたってソフト。相手によっては手のひらを返す。
時代を先取りすることにも敏感である。単に保守的なだけではない。
新しいもの、理にかなっていそうなものであれば、どんどん取り入れていく。
岩中祥史著書『出身県でわかる人の性格』草思社 2003年6月 p.101.104〜105

(17)日本語訳されたWimmelbuch絵本 (一例)
「ものがたりさがし絵本」縦340横260厚さ10mm(資料10)
ロートラウト・スザンネ・ベルナー作『さがしてあそぼう』ひくまの出版 
冬ものがたり 2005年10月 春ものがたり 2005年12月 夏ものがたり2006年3月 
秋ものがたり 2006年4月 夜ものがたり2009年11月

(18)石山恒貴編著『地域とゆるくつながろう!』静岡新聞社 2021年6月第5刷 p.6・p.8〜13


参考文献
書籍
・ユニプラン編集部『鎌倉文士と文化人ら 上巻』(株)ユニプラン 2002年2月 表紙裏
・岩中祥史著書『出身県でわかる人の性格』草思社 2003年6月 p.101〜106
・北村幹雄著書『わが郷土神奈川 鎌倉・三浦半島地域』公孫樹舎 2004年3月 p.3〜44
・いろはの会著作『鎌倉まちのいろは』冬花社 2008年8月 p.20〜38
・中川素子編集代表『絵本の事典』朝倉出版 2011年11月 p.2〜6 p.68〜93 p.334
・鎌倉市教育センター編集『かまくら子ども風土記』鎌倉市教育委員会 2019年3月 p.37
・石山恒貴編著『地域とゆるくつながろう!』静岡新聞社 2021年6月第5刷 p.5〜71
・古谷聡編集『鎌倉ウィンメルブック展カタログ』(有)1ミリ 2022.11発行

えほん
・ロートラウト・スザンネ・ベルナー作『さがしてあそぼう 冬ものがたり』ひくまの出版 2005年10月
・ロートラウト・スザンネ・ベルナー作『さがしてあそぼう 春ものがたり』ひくまの出版 2005年12月 
・ロートラウト・スザンネ・ベルナー作『さがしてあそぼう 夏ものがたり』ひくまの出版 2006年3月 
・ロートラウト・スザンネ・ベルナー作『さがしてあそぼう 秋ものがたり』ひくまの出版 2006年4月
・ロートラウト・スザンネ・ベルナー作『さがしてあそぼう 夜ものがたり』ひくまの出版 2006年11月
・Rotraut Susanne Berner 著書『Herbst-Wimmelbuch』Gerstenberg Verlag 2007年7月
・Ina Mertens絵『Die Maus-Wimmelbuch』Adrian&Wimmelbuchverlag 2018年6月
・Erzbischoefliches Seelsorgeamt Freiburg編集 Guido Wandrey絵
 『Mein Wimmelbuch vom Erzbistum Freiburg』Herder Verlag GmbH 2022年4月
・セノアトリエ編集イケシタコウヨウ絵『KAMAKURA WIMMELBOOK』(有)1ミリ 2022年7月

URL
・鎌倉経済新聞2022.7.22号 https://kamakura.keizai.biz/headline/488/2022.7.22号 2023.1.16閲覧
・鎌倉市役所ホームページ index.html 2023.1.24閲覧
・コトバンク https://kotobank.jp/dejaword/wimmeln 2022.12.24閲覧
・タウンニュース鎌倉版2022.8.12号 https://www.townnews.co.jp/0602/2022/08/12/637704.html
2023.1.16閲覧
・タウンニュース鎌倉版2022.10.14号 https://www.townnews.co.jp/0602/2022/10/14/646482.html
 2023.1.20閲覧
・デザインオフィス1ミリ https://ichimilli.com/index.php/whatiswimmelbook/ 2023.1.23閲覧
・CHANPFIRE鎌倉の街を舞台に描く「ウィンメル絵本」を出版したい!
 https://camp-fire.jp/projects/view/519294 2022.12.28 閲覧
・ SHINGA FARM https://www.shinga-farm.com/study/wimmelbuch/ 2022.12.28閲覧

資料
(資料1)『KAMAKURA WIMMELBOOK』と文字のない絵本の仲間たち
(資料2)俯瞰で見る『KAMAKURA WIMMELBOOK』と既存場所の比較
(資料3)ドイツ版ヴィメルブッフの一例
(資料4)『KAMAKURA WIMMELBOOK』編集、出版した古谷 聡さんの取材記録
(資料5)『KAMAKURA WIMMELBOOK』企画・編集した妹尾和乃さん出演のKamakuraFM放送の一部
(資料6)『KAMAKURA WIMMELBOOK』年表
(資料7)『KAMAKURA WIMMELBOOK』の地域分布地図
(資料8)『KAMAKURA WIMMELBOOK』との日常風景
(資料9)鎌倉市民と鎌倉市外民の鎌倉に関するアンケート 30〜60歳代男女
(資料10)ヴィメルブッフの日本語訳版の一例

年月と地域
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